新連載【毒薬の手帳】~あなたの知らない毒のソコノトコロ~

【毒薬の手帳】サリンの何千倍も強力! 世界最凶の猛毒「リシン」を徹底解説!!

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■リシンは扱いにくい毒

Castor_beans.jpg画像はドウゴマ「Wikipedia」より

 何故かというとリシンの超猛毒性は実は経口からではあまり機能しないと言われています。経口、つまり口から飲んでも効かない毒ということ。(もちろん100%安全というワケではないですが)

 それはリシンという毒物が特異なタンパク質で消化器からの吸収が殆どされないという性質があり、さらに、リシンの材料となるトウゴマの実には他の低分子アルカロイド(タンパク質ではなく、多くの毒草にありがちなアルカロイドという低分子の毒物)が含まれており、それが中途半端な毒性を持つことから、その毒性の中に埋もれてしまい、リシンは経口でも毒性を発揮する!?!? というなんともいえない話にもなってしまうわけです。


■ドウゴマを利用する昆虫の存在

 リシンの材料となるトウゴマという植物は、植物全体に様々な毒を持つことで動物や昆虫の食害を免れようと進化した植物です。

 超毒リシンは、実はトウゴマのメインウエポンではなく、リシニンというアルカロイドが多く含まれており、それなりに強力で、症状も低血圧から発熱、呼吸困難などの症状はリシンとも共通しており、故にリシンは経口でも毒性があるとされることがるわけです。

 リシニンはアルコールなどでも簡単に抽出できるので、犯罪に使われたわけですが、超絶猛毒ではないので、トリカブトなどのように確殺というわけにはなかなかいかない毒物となるわけです。

 ちなみに、トウゴマの毒性を逆に利用した昆虫がいます。

800px-Idea_leuconoe(pupa).jpgオオゴマダラの蛹「Wikipedia

 チョウの飛び交う温室のある昆虫館などで、来場者を喜ばせている、シロクロ斑の美しい大蝶オオゴマダラなどは、こうした毒草の毒を体にため込むことで、自分で毒を持たなくても鳥などに襲われない様に利用していたりします。

 幼虫はもちろん成虫も毒を持っているために襲われることが少ないため、幼虫は毒々しい色合い、成虫も大胆にヒラヒラと飛びまわって警戒心が薄いのです。

 では、リシンのリシンとしての毒性、どうやったらその超猛毒を発揮するのか……その辺を後編でしていきましょう。
(文=くられ)


●くられ

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 添加物を駆使した食欲の失せるカラフルな料理やら、露悪的で馬鹿げた実験を紹介していく、「アリエナイ理科ノ教科書」の著者、サイエンスライター。公演やテレビ出演なども多数。無料のメールマガジンも配信している。ひっそり大学で先生をしてたりもする。WEBや雑誌での薬と毒関連の連載をまとめた新刊『悪魔が教える 願いが叶う毒と薬』(三才ブックス)が好評発売中。また、アリエナイ理科ノ教科書などの執筆活動の他、漫画や小説の科学設定/監修なども手がけ、そうした活動をまとめた本『アリエナクナイ科学ノ教科書  空想設定を読み解く31講』が発売決定。
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【これまでの猛毒一覧】

・ 青酸カリ「前編」「後編
・ リシン「前編」「後編
・ クロロホルム「前編」「後編
・ 一酸化炭素「前編」「後編
・ 覚せい剤「前編」「中編」「後編
・ トリカブト「前編」「後編
・ タリウム「前編」「後編
・ ドクウツギ「前編」「後編
・ ヘロイン「前編」「後編
・ フグ毒「前編」「後編
毒キノコ
・テタヌストキシン「前編」「後編
・大麻「前編」「中編」「後編
ドウモイ酸
・ヒ素「前編」「後編
・「ドクササコ
・「ライチ

コメント

2:匿名 2016年5月17日 09:49 | 返信

いや、充分わかりやすいだろ…
相手にああしろこうしろ言う前に自分で勉強すりゃいいのに

1:匿名 2015年12月12日 08:43 | 返信

内容が内容なだけに
ある程度は難解になるのはわかるのですが
もうちょっとわかりやすくできませんかね。
え?いや、変な事たくらんでいるわけじゃ
ないんですよ。ただ「わかりたい」だけw

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