オランダのラスプーチンといわれた女 ― ホフマンと王室の蜜月関係=オランダ

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オランダのラスプーチンといわれた女 ― ホフマンと王室の蜜月関係=オランダの画像1イメージ画像:「Thinkstock」より

■世界の指導者がサイキックたちに頼ってきた

 今年6月9日、AFP通信は旧ソ連政府のお抱えだった心霊治療師ジューナことエフゲニア・ダヴィタシュビリが死去したと報じた。このように心霊治療師や占い師、魔術師が国家の首脳に仕えるという状況は、なにも旧ソ連に限った話ではない。

 帝政ロシアの時代、怪僧ラスプーチンがニコライ2世の政治に影響を及ぼしたことは有名であるし、古くはエリザベス女王に仕えた魔術師ジョン・ディー、推古天皇と弓削道鏡。現代でもアメリカのレーガン大統領が占星術師ジーン・キグリーのアドバイスを受けていたことは有名であるし、アフリカ諸国には、大統領が部族の魔法医の言いなりという国がいくつもある。2012年に内戦で殺害されたリビアのカダフィ大佐も、お気に入りの魔術師を何人も抱えていた。

 そして、これと似た状況は20世紀のオランダにもあった。この時、とある女性治療師が当時のオランダ女王であるユリアナに思想的な影響を及ぼし、一時は国家を揺るがす大事件にまで発展したのだ。

■手をかざすだけで病気を治す女、ホフマンス

 事の発端は1947年、ユリアナ女王と夫であるベルンハルト王配殿下の間に、四女のクリスティーネ王女が生まれたことにある。女王が妊娠中に患った風疹の影響か、この王女は生まれつき目がほとんど見えなかったが、女王夫妻はなんとか娘の目を治したいという一念で八方手を尽くし、見つけ出したのがフレート・ホフマンスという治療師の女だった。

 ホフマンスは1894年に生まれ、前半生を貧困のうちに過ごした。ところがある時、神の声を聞くという体験を通じ、手を置くだけで病気を治してしまう能力を得た。手を当てたり、手をかざしたりするだけで治療するこの行為、日本では「手かざし」と総称され、旧大本教から分離した世界救世教など多くの新興宗教で行われているが、西欧にも高貴な人物が手を触れることで病気を治す「ローヤル・タッチ」と呼ばれる治療法がある。何はともあれホフマンスは、独自にこの能力を習得したらしい。

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