アメリカにおけるUFO言説を徹底解明!!
【宇宙人特集】「宇宙人解剖フィルム」がUFO神話に死亡宣告をした――『UFOとポストモダン』に書かれた宇宙人論の悲しい矛盾
UFOを目撃する、宇宙人に誘拐される。こうした体験は(実際に存在するとするならば)百人百様なものと思われがちだ。だが、エピソードを整理すると、互いに似通った部分があり、時流や流行をも見いだせるのではないか。この仮説に基づき、20世紀アメリカにおけるUFO言説を丁寧に分析したものが『UFOとポストモダン』(平凡社)である。

著者の木原善彦は、現代アメリカ文学、文化を専門としており、自然科学の見地からではなく、テレビ、映画、出版など、メディアを通して伝え、語られ、信じられてきたUFO・宇宙人像に迫る。本書ではUFO神話を大きく前期と後期に分け、現代アメリカ社会との密接な結びつきが論じられる。
■UFO・宇宙人像の変化
「第1章 UFO神話の誕生と変遷」(p.21-25)においては総論として、時代ごとのUFO・宇宙人像の変化が追われている。
・世界大戦中→陰謀としてのUFO
第二次世界戦後に現れたUFO(未確認飛行物体)は当初、「空飛ぶ円盤」と呼ばれていた。それは、アメリカやソ連の秘密兵器、もしくは宇宙から来たものだと思われていたためだ。また、近くアメリカ政府が真実を明らかにするという期待もあった。だが、政府は黙して語らない。そのため、政府は何かしらの事実を隠ぺいしている、という陰謀論が生ずる。
・戦後→平和としてのUFO
1950年代には宇宙人とテレパシーで交流したと証言する“コンタクティ”という人々が出現する。彼らが宇宙人から受け取るメッセージは、核なき世界、戦争なき世界といったピースフルなものだった。明らかに、冷戦構造下の米ソ対立の緊張関係、核戦争の不安を背景にしたメッセージだ。
・80年代→人体実験とグレイ
1980年代に入ると、グレイ型と呼ばれる宇宙人像が出現。低い身長に大きな頭、細い手足は、宇宙空間で人類が退化(あるいは進化)した姿とも言われた。さらに、グレイに誘拐され、精子や卵子を抜き取る人体実験をされたと証言する者も現れる。グレイの人体実験は、アメリカ政府も秘密裏に了承しているという陰謀論がここでも出現した。
■UFO神話前期 アメリカで誕生
「第2章 空飛ぶ円盤神話(1947-73)」においては、UFO神話がアメリカで誕生した背景を、アメリカの歴史性、宗教性に見出す。
“ピューリタンの入植以来、アメリカの自己像は常に、歴史を経由しない、神に与えられた使命との関係で定位されてきました。そして二十世紀半ばのアメリカにおけるUFO神話も、少なくともその初期においては、歴史から切り離された未来志向的・理想的なものとして出現しました”(p.33)
アメリカのフロンティアスピリッツが、UFO神話を誕生させたということなのだろう。UFOに乗ってやってきた宇宙人は、我々のはるか先を行く人々であるのだから、理解できないのは当然であり、彼らに近づくために、我々も進化しなければならないという使命も生ずる。
“初期の円盤神話では、宇宙人の文明は地球人が目指すべき理想、あるいは少なくとも未来像だったのです”(p.41)
さらに、宇宙人やUFOを神に近い存在、あるいは神の使いとしてとらえる“UFO教”的な発想も出現することになる。端的ではあるものの、前期UFO神話はどこか牧歌的な印象も受ける。
■UFO神話後期 崩れ行く神秘性
「第3章 エイリアン神話(1973-95)」では、ベトナム戦争終了後、これまでアメリカ(人)を支えてきた強いアメリカ、正義のアメリカのアイデンティティがゆらぎ、“天空の理想よりも、地上的な悪に人々の視線が向き始め”(p.59)、UFO神話の変節が生まれる。
これまでの純粋で素朴なUFO・宇宙人感から一転し、超科学的な存在である空飛ぶ円盤が、未確認飛行物体という矛盾をはらんだものになり、人間に近い宇宙人(スペースマン)から、異星人(エイリアン)という言葉に取って代わられる(p.64)。著者は、そこにUFO神話の前期から後期の変化を見いだす。
後期UFO神話には核となる3つの要素がある(p.70)。UFO墜落事件、キャトル・ミューティレーション、アブダクションだ。
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