日本奇習紀行シリーズ

奇習! 若い肉体を老人に捧げた後、地獄をみた元・美人娼婦 ― 伊豆の集落を徘徊するオハナちゃんの話

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当時、かなり羽振りの良い土建屋があってさ。そこにどうしようもないボンクラ息子がいたのだけども、オハナちゃんはね、そいつのね、子どもを昔身ごもったことがあったみたいでね。その子ども自体は、残念なことになっちゃったようなのだけども、子どもの父親に会いたい一心だったのかな。何度も何度もここいらへ足を運んでいたようなんだよ。もっともその頃には既に、そのボンクラも土建屋も商売が傾いてどこかへ行ってしまっていたんだけどな

 土屋さんが後に近隣の人々に聞いた話によると、かつてその界隈に色町があった頃、オハナちゃんは、中学を卒業後、仕事を求めて南伊豆最大の温泉街・下田の街へと向かったという。その後、住み込みで働きながら、芸者としての器量を磨き、二十歳を迎える頃には彼女は美形の人気芸者へと成長した。

 その容姿は近隣でも話題となり、遠く東京から彼女の姿見たさに足しげく通う人々もいたそうだ。しかしその後、彼女は歳の離れた兄弟たちの学費などを稼ぐために、いつしか別の顔を持つに至る。まず手始めに、東京で会社を経営している老人の妾となり、彼が週末に伊豆へとやってくるたびに、その若い肉体を彼に捧げるようになった。

オハナちゃんにとっちゃ、その爺さんが初めての男だったんじゃないかな。最初の男がそんなのじゃ、たまったもんじゃないよな(苦笑)。とんだ助平じじいだよ

 だがその後、その男性が高齢により他界したのを機に、愛人契約が自然と解消されると、その相手は次々と変わり、彼女が二十台半ばにさしかかる頃には、その「商品価値」が下がりきってしまったのか、そうした話もなくなり、結果として、ヨタカ同然の生活を余儀なくされるようになったという。とはいえ、もともとが南伊豆きっての美人芸者。娼婦となってからも、その容姿は評判だった。

自分が出くわしたときにはもう薄汚い身なりだったし、頭もああなっちゃってたから、そういう気持ちにはなれなかったけども、よくよく見てみると、昔は美人さんだったんだろうなっていう感じはしたね。けども、あんなに酷い状態になっちゃってたら…うーん

 そんな娼婦暮らしが徐々に板についてきた頃、彼女は元締に仲介されるがままに赴いた先で、あるひとりの男性と出会うことになる。そう、それが地元で当時大層羽振りの良かった土建屋の一人息子であったというわけだ。

オハナちゃんはね、そのボンクラ息子に囲われる形で、隣の集落に住んでいた時期があったみたいでね。まあ、あれだろ、ああいう生き方だからね、相手がボンクラとはいっても、優しくされてさ、本気になっちまったんじゃねえかな

 しかしその後、家業の破綻により、お腹の中の子の父親は、どこかへと姿を消してしまう。悲嘆にくれたオハナちゃんは、それでも子供を出産し、ひとりで育てていこうと考えたのかもしれないが、不幸にも後にその子供を流産してしまった。そして彼女は、捨て鉢の状態となり、再び、「商売」を再開するようになったという。

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コメント

2:匿名 2016年8月29日 11:23 | 返信

オハナさん、、。
自分が子供の頃に見かけましたよ。
着物姿で道に座り歌を唄ってました。

1:匿名 2016年4月27日 06:52 | 返信

中学卒業して芸者、ねえ。
1960年代なかばにアラフォーなら、オハナちゃんが学校に通っていたのは戦前だね。
そのころの中学は男しか通えないんだよねえ。
当時の中等教育はそれなりのご家庭じゃないと受けられないエリートコースだしね。
戸叶さん、戦前も小学校6年中学校3年の義務教育だったと思ってるでしょ?

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