セックス、ドラッグ、現代アート…身体改造ジャーナリストが開催する『オキュパイ・スクール』の過激な最先端授業に迫る！

2016.01.06 18:00

オキュパイ・スクール

ケロッピー前田

■講師　花房太一（アートコメンテーター）

セックス、ドラッグ、現代アート…身体改造ジャーナリストが開催する『オキュパイ・スクール』の過激な最先端授業に迫る！の画像18

講義6「死なないための荒川修作」　花房太一（アートコメンテーター）
1983年岡山県生まれ、TOKYO ART BEATなどにテキストを寄稿するとともに、牛窓亜細亜藝術交流祭などのキュレーターとしても活動。

　その目論見通り、『オキュパイ・スクール』に触発され、ジャンルを超えた後継者たちも出てきている。

前田「たとえば、島袋八起くんは、『ロジカル・アート・スクール』という学校を始めたりしているよね。『オキュパイ・スクール』では、すべての講義が終わったあとに、懇親会の時間もとっているので、一方的に教えるだけじゃなくて、講師や受講生を含めたみんなの交流の場にもなっているんです。それで、新しいアクティビストが育てばいいなと思っている」

――そういう触媒になればいいと。

前田「石丸さんが“みんなを感電させたい”と感電社をつくったように、みんなが自発的に楽しいことをやればいいし、それを僕は見たいというだけです」

――前田さんは「ディベートをやると若い人たちを潰すことにもなるから、実践とアイデアを重視する」ってことも言われていましたね。

前田「喋るのが得意じゃない人もいるからね。だから講義という形がいいんだと思うんだよね。生徒で来た人も、挙手すれば登壇のチャンスがあるわけだし。“スクール”って、学校って意味だけど、学派って訳されることもあるじゃない。『オキュパイ・スクール』に参加した人たちが、それぞれに何かに目覚めて、それぞれに動き出して、何か外に影響を与えていくようになれば、それが本当の“スクール”ってことなんじゃないかな」

――この記事見て“やりたい”と思ったら来てもらえばということですね。

前田「最初は受講生として参加してもらえればという感じですね。まずはその場に来て、やってる人の目の輝きみたいなものをさ、見てほしい」

セックス、ドラッグ、現代アート…身体改造ジャーナリストが開催する『オキュパイ・スクール』の過激な最先端授業に迫る！の画像19

「花房くんはアートのインテリジェンスの部分を担当してもらってます。アート好きの受講生も多いので、マルクスや荒川修作などの彼の得意なテーマで、アートについて派手にアジテーションしてもらっています」（前田氏）

――“目の輝き”って、完全に学長の発言ですね（笑）

前田「たとえば、今回のフライヤーには、“いまを生き抜くための実践とアイデア、あなたの本能を駆り立てるオキュパイ体験!!”って書いているんだけど、本当に僕らの“スクール”に参加してもらうことから、何かに気がついてくれれば、それでいいと思うんだよね。生きるって、こういうこと（笑）みたいな」

――学長が狂暴なわりにえらい真っ当なコンセプトですね。

前田「場を作ってるわけだから、自由にそれを使ってくれればいい」

『オキュパイ・スクール』次回開催は2016年4月上旬を予定しているという前田氏。過激な最先端授業に触れたい方は、前田氏の動向をチェックしておいた方がいいだろう。

セックス、ドラッグ、現代アート…身体改造ジャーナリストが開催する『オキュパイ・スクール』の過激な最先端授業に迫る！の画像20

　改造人間の“学長”が、日本の教育を変える日――それはいつかの話でもなく、もう来ているのかもしれない。
（文・写真＝福田光睦／Modern Freaks Inc. 代表）

セックス、ドラッグ、現代アート…身体改造ジャーナリストが開催する『オキュパイ・スクール』の過激な最先端授業に迫る！の画像21

ケロッピー前田（身体改造ジャーナリスト）

　1965年生まれ、伝説の雑誌『BURST』で国内外のアンダーグラウンド・シーンをレポート、現在もそのドキュメントを続ける。

「僕は毎回身体改造について講義をしています。初回は、なぜ人間は身体を改造するのかがテーマで、太古の人類や未開部族などが行っていた身体改造行為を現代的に復興させる『モダン・プリミティブ』のムーブメントについて話しました。今回は、日本における『モダン・プリミティブ』の実践という意味で、現在進めている縄文タトゥーのプロジェクトを紹介しています」（前田氏）

福田光睦の記事一覧はこちら

※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。