【閲覧注意】男の腹の中から“毛むくじゃらの人間”が出現=インド

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 数年間続いた慢性的な腹痛にとうとう耐え切れずに病院に行ってみたら……。なんとこれまで存在すら知らなかった“双子のきょうだい”に出会うことになったのだ。

■腹部で生きながらえていた“双子のきょうだい”

【閲覧注意】男の腹の中から毛むくじゃらの人間が出現=インドの画像1画像は「DailyMail」より

 インド北部ウッタル・プラデーシュ州の都市、イラーハーバードに住む18歳男子、ナレンドラ・クマール君は幼児期から慢性的な腹痛や嘔吐に悩まされていたが、最近になって体重が減少したこともあり病院の診察を受けた。

 スワループ・ナラヤン病院でX線とCTスキャンで入念に検査を行ったところ腹部に異常な“生育物”見つかり、直ちに摘出手術が行なわれた。年明けの1月4日、3時間にも及ぶ手術の末に少年の腹部から摘出されたのは、長さ20cm、重さ2.5kgにもなる髪がふさふさ生えた“頭部”だったのだ。その未発達の小さな頭部には歯も生えており、胸部や脊椎の骨格も備わっていたという。グルグル巻きにされていた頭髪をほどいて伸ばしてみると2mもの長さになったということだ。

 ナレンドラ君の腹部にあったこの頭部は「胎児内胎児」と呼ばれるもので、もとは双子だった片割れが発達の過程で一方の体内に入り込み“寄生”状態になる現象である。この頭部はナレンダ君の腹部で生きながらえていた“双子のきょうだい”だったのだ。

【閲覧注意】男の腹の中から毛むくじゃらの人間が出現=インドの画像2画像は、「DailyMail」より

 ナレンドラ君は出生時からこの“双子のきょうだい”を体内に宿していたが今日まで気づかれることはなく、両親は以前から息子がときおり腹痛を訴え嘔吐する原因がまったく分からなかったという。息子の体重が減りはじめたことで事態を重く受け止めた両親は、大きな病院で診察を受けさせ、初めてのレントゲン検査でこの胎児内胎児が発見されることになったのだ。

 同病院のラジェブ・シン医師によれば、この胎児内胎児はナレンドラ君の体内で血液の供給を受けており新陳代謝を伴って成長していたという。それでも外見上はあまり目立たないので、もし今回精密検査を受けずにいたとすれば、さらに発見が遅れ取り返しのつかない事態を迎えることも有り得たのである。

「腹痛の原因を取り除くことができてとにかくホッとしている。息子は再び学校へも通えるようになるし、ようやく健康を取り戻すことができる」とナレンドラ君の父親は胸を撫で下ろしている。これまで何年も体調不良に悩まされ続けてきたナレンドラ君の今後の活躍を祈りたい。

■CTスキャンとMRIの普及で発見されやすくなった胎児内胎児

 胎児内胎児はきわめて稀な症例として、これまで全世界で200ほどしか報告されていない。発生確率は500万人に1人というレアな症状だが、X線に加えてCTスキャンやMRIなども普及した今日では、これまでに比べると発見されやすくなったといわれている。

 昨年10月にも、インド・ベンガルの4歳の少年の体内から胎児内胎児が見つかっており、2009年には中国の河南省・鄭州市で生後間もない女児のお腹が膨れはじめて“妊娠”したと騒がれたが、検査の結果、腹部には生まれてこなかった彼女の双子の姉妹という胎児内胎児が育っていたことがわかり、手術によって摘出されている。

 胎児内胎児の多くは“寄生”したきょうだいの腹部に宿るのだが、稀に四肢などが“癒合”した状態になることもあり、2012年には中国・北京で11歳の少女の背中から、3本目の腕が生えてきたケースが報告されている。これもやはり胎児内胎児の腕が成長したものであるということだ。

 結合双生児として有名な「べトちゃんドクちゃん」のように外見ではっきりとわかる先天性異常の双生児に比べ、胎児内胎児は発見が難しいことから、世界保健機関(WHO)ではこの胎児内胎児をテラトーマ(teratoma)に分類している。テラトーマは奇形腫や胚細胞性腫瘍とも呼ばれ、単純な腫瘍ではなく複雑な発達を見せるのが特徴である。明確な発生原因もその働きも解明されておらず謎の多いテラトーマだが、そのメカニズムを研究することで人体の様々なパーツを再生できる幹細胞の効率的な培養に繋がるかもしれないという、再生医療への応用を含めた期待も寄せられているようだ。ともあれ人体の不思議をあらためて実感させてくれる話題である。
(文=仲田しんじ)

参考:「Daily Mail」ほか

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