ニュースの裏側がわかる! 中東情勢における「世界の陰謀」全縮図! サウジのニムル氏処刑の影にトルコ、ロシア…各国の思惑

■政治的な思惑によるニムル師の処刑

nimr0115.jpgニムル氏「reuters」より

 中東はほとんどがイスラムである。そのイスラム社会において、非常に大きな事件があった。サウジアラビア(以下サウジ)がシーア派の指導者であるニムル師はじめ、シーア派幹部47名を処刑したのだ。なお、本来イスラムでは「シーア派」という言い方はせず「アリー派」というのが正確である。しかし、ここは日本であるので、あえて、皆さんになじみのある「シーア派」という書き方をすることをお許し願いたい。

 罪状は「テロの企画」であるということになっているが、押収品は拳銃数丁であり、とてもテロを行うような装備ではない。実際には「護身用」といっても過言ではない状態である。また、もしも「テロの準備」をしていたとしても、その内容は一般の刑法的に考えれば、死刑に値するものではなく、無期懲役などの罪に価するものであるはずだ。にもかかわらず、このニムル師を始め、すべての人が処刑されるということは、単純に「政治的な決断による処刑」以外の判断はない。要するに、シーア派幹部であったため、言ってみればサウジとイランの関係における「国際政治の犠牲」としてニムル師は処刑されたのだ。ある意味で、イランという国家とシーア派に「殉教」したという方が正しいのではないかといえるのである。

 さて、この事件、まずは時系列で考えてみよう。

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