【近親相姦】母親から「小さな売春婦」と呼ばれた少女 ― 8歳の時から父と兄にレイプされ続けた壮絶人生とは?
■近親相姦による妊娠と出産
そして13歳の時、モーリンさんは妊娠に気づく。母親は中絶させようとしたが、時すでに遅かった。そしてモーリンさんが産んだ男児はクリストファーと名付けられた。望んだ妊娠ではなかったし、モーリンさんはまだ13歳だったが、すぐさま赤ちゃんへの愛情でいっぱいになったという。
しかし不幸なことに赤ちゃんは生後1カ月も経たないうちに、「乳児突然死症」で亡くなってしまった。モーリンさんの悲しみは深かった。モーリンさんにとって初めての愛の対象がこの男の子だったのだ。また妊娠中、性的虐待は止み、初めて安らぎを感じたと話す。しかし赤ちゃんが亡くなってすぐ、継父はまたモーリンさんをレイプしはじめた。
■よみがえる悪夢
その後モーリンさんは学校を卒業。16歳で働きはじめたが、継父からのレイプはさらに暴力的になっていた。モーリンさんは長年隠していたこの件をついに同僚に打ち明けた。その結果、福祉事務所の助けでモーリンさんは一人暮らしをすることになる。
モーリンさんの傷は深く、今までの辛い経験を紛らわせるためにアルコールに溺れ、17歳から結婚と離婚を繰り返してきた。「10代後半は荒れていたわね」とモーリンさんは振り返る。
モーリンさんはその後、人生を前向きに生きようと努力した。しかし幸せな母になったにもかかわらず、30代後半から性的虐待の悪夢に悩まされるようになったという。そこでモーリンさんは、性的暴力や近親相姦の被害を受けた人々のカウンセリングを行う「SAIVE」に連絡を取った。「悪夢から逃れるためには、正義の追及と法の裁きが必要だと気づいたのです」とモーリンさんは語る。
■下される裁き
虐待がはじまったのは29年も前だった。モーリンさんは検察庁から、これを事件化する唯一の方法は、死亡した乳児のDNAを調べることだと告げられた。そしてクリストファーの遺体が墓地から掘り起こされることになった。調査機関からは遺体が古すぎて、DNA採取が可能かどうかわからないといわれていたが、採取と検査は無事に行われた。その結果、乳児の父親はモーリンさんの兄であることが判明する。そしてそれは、モーリンさんの訴えが真実であることを意味した。
――2011年、それらの証拠により継父、母親、兄は逮捕された。そして継父は16年、母親は9年、兄は2年の懲役刑を言い渡された。
モーリンさんは家族からレイプされていたことを公にし、裁判で証言するのは本当に辛かったという。これを耐え抜いた彼女の心の支えは、1つの疑問への答えを知ることと、謝罪の言葉を彼らの口から直接聞くことだったと話す。モーリンさんは「私がどうしても母に聞きたかったのは『なぜ、こんなことを私にしたの?』ということです」と語る。しかし兄のジョンは裁判中、謝罪の言葉を口にしたが、継父と母親は一度も謝罪を口にしなかった。
モーリンさんは自分の顔と本名を隠さずにメディアに出るという大変勇気のいる選択をした。それは自分の過酷な経験を語ることで、このような被害に遭う子どもを一人でも減らしたいと願うからだ。表に出にくい家庭内の性的虐待だがモーリンさんがそうであったように、加害者が正当な裁きを受けない限り、被害者の自尊心や心の平安が取り戻されることは決してない。
(文=三橋ココ)
参考:「Daily Mail」、「SAIVE」ほか
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