【ググっても出ない毒薬の手帳】~あなたの知らない毒のソコノトコロ~

ASKAや清原はなぜ覚せい剤にハマッたのか? シャブ最大の問題点を徹底解説!【ググっても出ない毒薬の手帳】

●至福の裏にあるヤバ過ぎる一面

0204kakusei_main03.jpg※イメージ画像:『マーシーの薬物リハビリ日記』(泰文堂)

 そう考えると非常に虚しく、幸せとは一体なんだろう…と抑鬱的な思考になってしまいそうですが、哲学的なことはさておき、先も書いたように「ティッシュ一枚引っこ抜くだけで生涯をかけた苦労が報われたくらいの快感がある」ことがアウトです。

 ようするに、覚せい剤を使用した人は、これなしでは、それ以外の生活すべてが味気なく感じられ、覚せい剤なしでは日常で得られる「幸せの上限」を更新することができないというのが最大の問題です。

 つまりは、覚せい剤で得られた偽の幸せの記憶は生涯付きまとい、あらゆる人生の苦楽において「覚せい剤での幸せに比べれば…」と人間の意欲そのもの、存在意義さえも破壊しかねないのです。人によっては偽りの幸せに人生を狂わされ、覚せい剤のためになんでもするようになってしまいます。依存に弱い人間は骨までしゃぶりつくされるために「シャブ」と呼ばれているのです。

 それでも身体的に毒がなければ悪くない薬なのですが、長期間にわたり服用すると、ほぼ間違いなく統合失調症を発症しますし、短期間でもあらゆるアドレナリンレセプタを刺激していますので、臓器が本来の使用限界を超えて、システムが瓦解し始めます。要するにPCに置き換えるならば、オーバークロックしすぎて内部が焼け焦げるわけです。

 違法なモノとして流通を禁止しないといけない理由は、そこにこそあるのです。

 中編では、その覚せい剤の化合物としての仕組みと体内での働きを見ていきましょう。
(文=くられ/シリーズまとめ読みはコチラ

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■くられ
 添加物を駆使した食欲の失せるカラフルな料理やら、露悪的で馬鹿げた実験を紹介していく、「アリエナイ理科ノ教科書」の著者、サイエンスライター。公演やテレビ出演なども多数。無料のメールマガジンも配信している。
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【これまでの猛毒一覧】
・青酸カリ「前編」「後編
・リシン「前編」「後編
・クロロホルム「前編」「後編
・一酸化炭素「前編」「後編
・覚せい剤「前編」「中編」「後編

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