【清原】麻薬の中に水銀やガラス片が混入!? シャブ漬けになる科学的理由を解説 【ググっても出ない毒薬の手帳】

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●密造と不純物だらけの非合法ドラッグ

 さて、麻薬が健康に悪いのは、その作用がキツすぎて、強い依存性があったり、人生を暗転させるから……というのが定説ですが、それ以上に、その中身が汚すぎるという点が意外と見逃されやすい部分です。

 医薬品は、どんなクソみたいなゾロ薬メーカーでも厚労省に書面を提出し、製造工場の衛生状態を検査してもらい、諸々複雑な手続きを経て、ようやく「人に使っても良い」モノを出荷することができます。

 一方、麻薬は、きちんとした企業の清潔な場所で作られたものが横流しされているということはほぼ無く、粗悪な環境で合成されています。

 さらに、密輸される時には当然、温度変化や湿気の影響を受けやすいですく、どんな異物や雑菌の混入があるかわかりません

 また、生成過程では当然ロスが生じるし、どうせ違法に捌くものなので……と合成の段階で「精製」をサボる密造家も多いのが現実です。合成法によっては有機金属(水銀やアルミニウムなど)やリンなどがかなりの割合で残留しています。


■密輸麻薬の不純物が病気を引き起こす

 実際にアメリカなどの麻薬更正施設では、まずはそうした不純物による病気の検査と治療が行われるくらいに深刻です。

 そうした粗悪なモノが、不衛生な人と手段で小分けされ、さらに売人レベルでは、カフェインやカルキ抜き(チオ硫酸ナトリウム)、食塩、ひどいものではガラス片などを混ぜて、かさ増しして路上で売っているわけですから、そんなものを飲むのはもちろん、注射するとか、論外と言えるわけです。

 そうした不純物の混入は末端売人へ行くほど悪化していくので、大物犯罪者は、もっと密輸された可能な限りクリーンな麻薬を欲するというのもあり、結局、上質のものを求めるほど闇にどっぷり足を入れることになって、引き返せなくなっていくわけです。

 ……と、話が長引いて化合物としての覚醒剤については言及できなかったので、それはまた次回にでも(笑)。

(文=くられ/シリーズまとめ読みはコチラ

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■くられ
 添加物を駆使した食欲の失せるカラフルな料理やら、露悪的で馬鹿げた実験を紹介していく、「アリエナイ理科ノ教科書」の著者、サイエンスライター。公演やテレビ出演なども多数。無料のメールマガジンも配信している。
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