【閲覧注意】地獄の「死体農場」 ― 野ざらしの死体はどのように朽ち果てるのか?=米

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【閲覧注意】地獄の「死体農場」 ― 野ざらしの死体はどのように朽ち果てるのか?=米の画像1画像は「YouTube」より引用

「死体農場」――この言葉から、あなたはどんな場所を思い浮かべるだろう。想像力豊かなトカナ読者であれば、残虐な犯罪を実行に移すためにシリアルキラーが作り上げた秘密基地のような場所を連想するかもしれない。しかし実在する「死体農場」は、いたって真面目な研究施設なのだ。広大な敷地に、数十体ほどの死体が野ざらしで転がっているという、恐るべき施設の概要についてお伝えしよう。


■「死体農場」その実態

「死体農場(ボディ・ファーム)」とは法医人類学の研究施設であり、現在アメリカ国内に8カ所設置されている。その目的は、敷地内に人間の死体を野ざらしの状態で放置することによって、人体が自然に腐敗し、分解されていく過程を明らかにすること。こうすることで、殺人事件などにおける正確な死亡時期の割り出しや、その計算方法を導き出そうというのだ。

【閲覧注意】地獄の「死体農場」 ― 野ざらしの死体はどのように朽ち果てるのか?=米の画像2画像は「YouTube」より引用

 現時点でもっとも大規模な「死体農場」は、テキサス州立大学サンマルコス校・法医人類学センターの敷地内に設置されている。そこでは、約10万平方メートルの荒れ地に常時70体もの死体がゴロゴロと転がっており、約5日おきに新たな死体も投入され続けてきたという。死体の年齢は21週の胎児から102歳の女性までと幅広く、すべて本人や家族の意志によって献体されたものだ。

 この「死体農場」、さぞかし“死臭”に満ちた地獄のような場所なのでは――と思いきや、意外にも野ざらしの死体が悪臭を放つのは、放置してから数週の間なのだという。6カ月が経過した死体では、眼球が失われ皮膚は乾燥してミイラのようになり、気になる臭いを放つこともないらしい。この状態になってしまえば、もはや故人を思わせる身体的特徴も消え去ってしまっている。

【閲覧注意】地獄の「死体農場」 ― 野ざらしの死体はどのように朽ち果てるのか?=米の画像3画像は「YouTube」より引用

■社会的役割と実績

 正確を期すため、実験と観察はさまざまな遺体発見現場を再現する形で行われることもある。傷、細菌、昆虫、腐食動物など死体の腐敗に影響を与えるあらゆる環境を整えることが可能であるため、「死体農場」では人間が朽ち果てるどんなプロセスでも観察できるという。場合によっては、腐食動物の餌となることを防ぐため死体を檻のようなカバーで覆ったり、逆に動物に食べられる過程を観察するため監視モニターを設置することもあるようだ。

 このような実験により、放置された死体を貪るハゲワシが最初に目玉を食べることや、動物に食べられたために遺体の死亡時期などの判定が変化してしまうケースもあることが判明。「死体農場」が法医人類学の進歩に果たしてきた役割は、極めて大きいものだという。この場所で日々死体の研究に勤しむ学者は次のように語っている。

「この施設が果たす役割を、決して少なく見積もるべきではありません。死体の置き方ひとつを勘案しても、殺人者が被害者の知人であるかどうかわかるものなのですから」
「学生たちは、毎日死体の写真を撮るためにやって来ますよ。湧いたウジの様子などをノートに記録するのです」

 なお、同施設はFBI(米連邦捜査局)や警察の鑑識などの捜査当局とも連携しており、容疑者が有罪か無罪かを確実に判断し、時には冤罪を立証するための材料となる数々のデータを提供しているようだ。

【閲覧注意】地獄の「死体農場」 ― 野ざらしの死体はどのように朽ち果てるのか?=米の画像4画像は「YouTube」より引用

■献体者の意識とは?

 それにしても、死後に「死体農場」に収容されることを望んだ人々は、なぜこのようにオドロオドロしい経過を知りながらも敢えて献体する道を選んだのだろう。テキサスの「死体農場」で実験に使われた献体の数はすでに300を超え、献体希望者も後を絶たないという。テキサス州立大学で30年にわたり教壇に立ち、自らも献体を決めている教授は次のように述べている。

「あなたが死ねば、それはすべての終わりを意味します。心配することは何もなくなるのです。(死体となった後で)私の体に何が起きようが、重要ではない」

 ほとんどの場合、献体者の遺族は、死後も誰かの役に立とうとする故人を誇りに感じているという。しかしその一方で、単に葬式の費用を浮かせるための献体があるのも事実のようだ。いずれにしても、施設の現状は献体不足とまったく無縁だ。


■米国以外では設置が難しい?

【閲覧注意】地獄の「死体農場」 ― 野ざらしの死体はどのように朽ち果てるのか?=米の画像5画像は「YouTube」より引用

 警察犬やレスキュー犬の訓練にも役立っているこの「死体農場」だが、実は世界各国の捜査機関や法医学関係者が羨望の眼差しを向け続けているのだという。「死体農場」用の献体制度や世論、さらには法律などの問題が大きな壁として立ちはだかり、結局のところ米国以外では設立を断念せざるを得ないようだ。今月6日付の英紙「The Daily Mirror」によると、現在英国で「死体農場」を設立しようという動きが起きているものの、難題が山積しているという。


 ビジュアル的にはなんとも恐ろしい場所だが、「死体農場」が凶悪な事件の解決を早めるのであれば、実に心強い施設であると考えることもできる。勇気ある献体者たちを称えるとともに、そこで得られた知見の共有をぜひともお願いしたいものだ。
(編集部)

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