50年後、人類は生き延びるのをやめる? サイエンスニュース編集者が予言する「50年後の世界」

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0215int5_hon2.jpgイメージ画像:「Thinkstock」より

■すべてを乗り越えた先に待っているのは……

――iPS細胞による再生医療が実現したら、あと治せないのは脳疾患ですかね。脳疾患への対応というのは難しいのでしょうか?

山下 アルツハイマー病もメカニズム自体はわかってきてます。脳内にアミロイドβが蓄積し、それが神経細胞壊してしまってる。

川口 脳に染みができるようなものだけど、日焼けを白くできないように、染み抜きはできないんです。それができればアルツハイマー病の一部の類型は解決できるんだけど、基本的には老化に逆らうのと同じで、できない。

山下 薬はあるので発症を遅らせることはできます。アルツハイマー病は発症の10年~20年前にわかるというので、早い段階でもっと予防できないかという研究は現在進んでます。

――50年後には解決しているかもしれませんね。

DSC_1762.jpg川口氏

川口 逆に、50年後は長生きに価値がなくなっちゃうんじゃない? 価値観の転換があるかもしれないでしょ。今独り身の40代の人とか、70代80代になったら人生つまらなくて死んじゃうんじゃないの。人は自分のためになんか生きていけるわけ無い、せめて犬とかいれば違うけど。

――社会的な要因があるってことですね。

川口 ターミナルケア(終末期医療)とかありますよね。どうせ死ぬんだし、苦痛を減らすのが主流になれば、長生きする必要はなくなるんじゃないかな。長生きしなきゃいけない人もいますけど、普通の人は寿命来たら死んじゃえばいいでしょ。

 人工透析受けている人だって昔なら死んでるわけだけど、今は有無を言わさず透析を受けさせる。でも、そうしない選択を受け入れる体制が社会としてあれば、受けないということもできる。そのへんは科学というよりかは、社会的な問題だよね。

――科学的に言えることは、対応できる病気が増えてくってことですね。

川口 手強い敵はいくらでもいるからね。


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・川口友万 サイエンスライター。富山大学理学部物理学科卒。著書に『大人の怪しい実験室』(データ・ハウス)など。
・山下祐司 ライター。北里大学大学院理学研究科修士課程修了。基礎科学から応用、先端科学までターゲットは幅広い。


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