3日間で火星に行ける“爆速”宇宙船をNASAが開発中! レーザー光で航行する新システムとは?

■粒子としての光の性質を利用!

PhotonicPropulsion_3.jpg差し込む光 画像は「Wikipedia」より引用

「レーザー推進システム」の原理は単純だ。普段意識することはないが、光は波であると同時に粒子としての性質も併せ持っており、後者の性質を活用して推力を得ようというのだ。光の最小単位が「光子」と呼ばれる素粒子である以上、それを物体に照射することで、押す力すなわち推進力が生じるはずだ。レーザーアレイ(大出力のまとまったレーザー光)を船体に当てることで、まるで風を受けた帆船のように、宇宙船は宇宙空間を進むことができるのだ。大量の燃料を積む必要がなく、燃料切れの心配もないうえ、光速に匹敵する速度で移動することが可能になる。

 ルービン教授は具体的なスピードについての言及は避けているが、少なくとも光速(約30万km/秒)の1/4程度のスピードは出ると想定しているようだ。これによって、地球から打ち上げられた100kgの宇宙船を、3日ほどで火星に送り込むことが可能になるという。映画『オデッセイ』に登場する宇宙船が、地球を出発してから火星に到着するまでの期間は約8カ月間。科学者たちは、SF作品をはるかに凌ぐ技術を構想していたのだ。


■「レーザー推進システム」実用化の可能性は十分に高い!

 では、この画期的「レーザー推進システム」が具体的にどのような形で実用化される可能性が高いのか? NASAやルービン教授が想定しているのは、「Space Launch System (SLS)」と呼ばれる方式だ。

PhotonicPropulsion_2.jpgSLS 画像は「The Daily Mail」より引用

 SLSにおいて、宇宙船の打ち上げは従来通りのロケットエンジンによる燃料噴射方式で行われる。しかし宇宙空間に達すると、宇宙船は巨大な反射鏡を備えた先端部と、一定の位置に留まる本体部分に分離。そして本体部分から先端部分に向けてレーザーアレイを照射すると、鏡は光を反射することになる。この時に生じる推力で、先端部分をどんどん遠くへと押し進める仕組みのようだ。

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ