前世、移植、合成…記憶に関する5つの超不思議な研究結果とは?【理研・マウスの記憶復元】

今月17日、理化学研究所の利根川進・脳科学総合研究センター長らが、「アルツハイマー病のマウスで、思い出せなくなった記憶を引き出すことに成功した」とする研究成果を発表した。研究チームによると、不快な体験を忘れてしまったマウスで、その記憶を担っている脳細胞を刺激すると、正常なマウスと同じように怯えるようになったという。つまりアルツハイマー病は、記憶が“消えてしまう”のではなく、“思い出す機能が働かなくなる”病気であることが判明したというわけだ。
近年、このような脳科学と記憶研究の進展が目覚ましい。形のない「記憶」の正体、そしてメカニズムを理解することができるようになる日も近いと思わせる発見が相次ぎ、さらに記憶を自在に操るための研究まで進められているのだ。トカナでも数々の最新研究成果をお届けしてきたが、ここでもう一度、私たちの記憶について最近明らかになった衝撃の事実を復習しておこう。
■記憶は“移植”できる
脳神経細胞と多種細胞間に形成され、シグナル伝達などの活動に関わるシナプス。脳の海馬部分のシナプスで起きる、「長期増強」と呼ばれる現象にかんする研究に取り組んできた英国人脳科学者、ティム・ブリス教授によると、近い将来「シナプス外科医」なる記憶の“移植専門医”が登場し、知識や技能のみならず、他者の経験した記憶まで移植できるようになるという。
つまり、学習や体験といった人間が成長するための活動は、すべて記憶の移植によって不要になってしまうかもしれないのだ。この記憶の移植手術は、理論的には実現可能であることがすでに判明しており、あとは倫理的問題をクリアするだけの現状にあるという。ちなみに、PTSD(心的外傷後ストレス障害)やアルツハイマー病の治療にも大きな効果があるとも期待されている。
■記憶は“合成”できる
昨年4月、富山大学の井ノ口馨教授らが、2つの別々の記憶を合成し、「新しい記憶」を作り出すことに成功したと発表した。研究チームは、マウスを丸い形の箱と四角い形の箱に入れる実験を行ったが、四角い箱に入れた時には電気ショックを与えて恐怖の記憶を植えつけた。その後、マウスの脳神経細胞にレーザー光を当てて記憶を制御すると、丸い箱に入れた時も恐怖を思い出して怯えるようになったという。
つまり、私たちはたとえ関連性が弱い記憶であっても、それらの記憶を結びつけることで個々の記憶から知識や概念を新たに作り出すことができるというわけだ。これは、自身の経験を介すことなく新しい物事を考えることができるという“強み”であると同時に、記憶が必ずしも事実とは限らないという“弱み”であるともいえる。同研究の進展によって、さまざまな精神疾患の治療法開発につながると期待されているようだ。
■記憶は驚くほど“大容量”
今年1月、米・ソーク研究所のテリー・セチノウスキー教授が主導する研究によって、人間の脳がこれまで考えられていたよりも10倍もの情報を記憶できることが判明した。教授らは、シナプスの記憶容量を測定することに成功、脳全体では約1ペタバイトの情報を記憶することが可能であることを導き出した。これは従来学説の10倍の記憶容量に相当するという。
しかも、研究では一般成人の脳が起床時にわずか20ワットのエネルギーしか消費していないことも判明。脳は極めて低エネルギーで超高度な演算処理を行っていたのだ。AI(人工知能)の目覚ましい発展が語られるようになって久しいが、まだまだ私たちの脳はその遥か彼方に位置する存在だったというわけだ。
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