なぜタリウム事件は定期的に起きるのか? 毒物犯罪者に愛されるタリウムの魅力【ググっても出ない毒薬の手帳】

【ヘルドクター・クラレのググっても出ない毒薬の手帳 第7回、タリウム/前編】 

0314tl_hon1.jpgタリウム、画像は「Wikipedia」より引用

 今も昔も毒物犯罪者が好んで使う毒らしい毒タリウム。歴史的には、グレアム・ヤングという偏執的毒殺犯が使ったとして広く知られています。その後も、なぜかわざわざタリウムを使った犯罪や事件が、定期的に起きており……どうにも蠱惑的な魅力でもあるのでしょうか?

 今回はそんな毒々しい毒についての話です。


■グレアム・ヤングの毒殺日記

 グレアム・ヤングは、1960年代にイギリスで弱冠14歳にて家族の毒殺などでポイズナーとしてのデビューを果たした迷惑な人です。

 収監中は、ほかの囚人に対して実験的に毒物を投与しており、出所後は、70人近くの人間に、さまざまな毒物を投与してその結果を観察、日記に収めるという、筋金入りの犯罪者っぷりを発揮。再度逮捕され、最期は獄中で服毒死したとされています(これに関しては諸説ある)。

 そんなグレアム・ヤングの日記は日本語化され、本になっています。それが、どうにも一部の人間の心を刺激するようで、それに倣ってかタリウムをわざわざ手に入れて、実母を毒殺しようとした殺人未遂事件があったことや、名大生が同級生に盛っていたなんて事件は記憶に新しいでしょう。

 これほどまでにタリウムが使われる理由とはなんでしょう? タリウム化合物の性質や働きなどを紐解きながら見ていきましょう。

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