セックス教団「オナイダ・コミュニティ」の実態
「股間はチャンネル、セックスは発電」 19世紀アメリカに実在したセックス教団「オナイダ・コミュニティ」とは?
1841年、アメリカのバーモント州パットニーで奇妙な宗教共同体が創設された。リーダーは地元出身のジョン・ハンフリー・ノイズという30過ぎの男で、自らを空想的社会主義者と名乗っていた――。
■かつて実在したフリーセックス教団
彼ら共同体の教義は“メシアの再臨により、地上において千年王国が創造される”という、いわゆる「千年王国思想」ではあったが、彼らが王国に至るために励行していたのは複合婚、つまりフリーセックスだった。
しばらくすると彼らの乱交は地元民の知るところとなり、パットニーからは追い出されてしまった。その後ニューヨーク州オナイダ郡に移った彼らは、1848年「オナイダ・コミュニティ」として新たに出発し、最盛期には300人以上が共同生活を営む巨大フリーラブ・ユートピアとなったのだった。
ノイズは“生殖器は神の寵愛を受けるための最高のチャンネル”として「不特定多数と性交をすることで病気に罹らなくなる」と説いていた。なぜなら、セックスは発電し、そのエネルギーは最高の癒やしとなるからだそうだ。

このノイズとは一体どんな人物だったのか。元々、エール大学で神学を学んでいたが、彼の「セックスは究極の神との交わりの形」という思想は異端視され、最終的に放校されてしまった経歴の持ち主だ。なお、ノイズは「フリーラブ」という言葉を最初に使った人物といわれている。
■教祖没後に教団は解体
射精は男性の生命力を衰えさせ、妊娠出産は女性の心身に重い負荷をかけるとノイズは信じていた。そのため、男性のマスターベーションの禁止、どの女性がどの男性の子を産むかまで管理していたという。つまり規則上、管理外の妊娠はありえないことになる。
とはいえ、1848年からの20年間で12人の想定外出産があったのも事実だ。また、コミュニティでは、むやみに子どもをつくらないために女性の体内で射精しないことが義務づけられ、「メイル・コンティネンス」と呼ばれていた。
若い女性は年配の男性、若い男は閉経後の女性という組み合わせの下、性の手ほどきを受け、特定の相手とだけの性交渉や、特別な恋愛感情を持つことはご法度とされていた。つまり、フリーラブを掲げていながら、恋愛の自由はないという矛盾をはらみながら、コミュニティは機能していたのである。
常に世間の好奇の目に晒され続けたコミュニティではあったが、残念ながらノイズ一代で終わってしまった。一族の子孫であるエレン・ウェイランド・スミス氏によれば、ノイズ没後の1886年、彼の息子の1人がコミュニティを引き継ぎ、銀食器メーカーとして改革し始めたころから人心が離れていったらしい。このメーカーとはアメリカの老舗「オナイダ」社のことで、2006年に閉鎖されるまでごく一般の企業として営業活動をしていたというから驚きだ。
なお、コミュニティが生活していた「オナイダ・コミュニティ・マンション」は現在、アメリカの国定歴史建造物に指定されている。往時を偲ばせる3万個以上のアイテムが展示され、その建物の荘厳さは一見の価値があるといえよう。
(文=佐藤Kay)
参考:「Daily Mail」、「Here & Now」、ほか
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