もうすぐ「二つ目の太陽」が出現する? ベテルギウスの謎
もうすぐ「二つ目の太陽」が出現する? ベテルギウスの謎と“地球の物理法則を超越する”消えたエネルギー
地球から640光年離れたところにあるベテルギウスは、全天でも極めて巨大で9番目に明るく、さらに地球からも「赤く輝く星」として確認できる赤色巨星として有名である。太陽の10~20倍ほどの質量をもつこの星は、寿命を迎え爆発し、超新星となる際に、三日月ほどの明るさを地球まで放つそうだ。そして今、1千万年近く輝き続けたこの星が、まさに死にかけているという。
ベテルギウスが超新星となった際、640光年という距離にもかかわらず、その明るさから少なくとも数週間ほどは地球の夜空にうっすらと輝き続けるとされている。つまり、地球に“ふたつめの月”が浮かぶ可能性があるということだ。物理学に詳しい人物はこう解説する。
「月どころではありません。超新星爆発が起これば、昼間の地上からも目視できる可能性があります。つまり、期間限定ではありますが、ふたつめの太陽が出現する可能性があるということですね。とはいえ、たしかに明るい星にはなるようですが、太陽ほどの明るさはないとみられています。少なくともスターウォーズのルークが見るような2つの太陽にはならないでしょう」
ではこの爆発は何か我々に危険を及ぼすのだろうか? 物理学に詳しい人物に聞いてみると、このような答えが返ってきた。
「幸いなことに、地球はベテルギウスから640光年離れているため、爆発した際に発生する壊滅的な衝撃波や熱、放射線による影響はないといわれています。しかし、これがもし30光年圏内で起こった場合は、オゾン層は破壊され地球上に壊滅的な被害をもたらすことになっているでしょう。とはいえ、現在は太陽の1000倍の大きさにまで膨張しているというべテルギウスですから、想定されていないなんらかの影響はあるかもしれません。超新星爆発は本当にいつおきてもおかしくない状況だといわれているので、明日起きる可能性だってありますよ」
ちなみにもしも、ベテルギウスが死なずに持ちこたえた場合、現在の4分の1ほどの質量が失われるとみられている。ではなぜベテルギウスの質量は失われるのか? そして失われた質量はどこへ行くのか? 実はその物理現象のプロセスは未解決分野なのである。
米コロラド大学ボルダー校の天体物理学者で上級研究員のグラハム・ハーパーは「これは天体物理学上の大問題」だとして、研究を続けている。
■地上の物理原則ではありえないことが宇宙では起きている!
2016年1月はじめ、227回目を迎えた米国天文学会(American Astronomical Society)にてハーパー氏は、「赤色巨星と超新星」のメカニズムに関連する最新のベテルギウスの研究成果を報告した。
争点となっているのは、物体が衝突・分離する際には必ずそれと同じ量の熱が生成されるはずだが、“生成されるべき熱が観測されない”という不思議な現象が起きている点だ。原子力発電でいえば、原子を急速に核分裂(核融合)させることで「巨大なエネルギー」を発生させているが、そのエネルギーが発せられていないのである。
筆者も大学時代物理学を専攻していたので、これは不思議でならない。通常、熱力学第一法則のエネルギー保存則によれば、「任意の異なるふたつの状態について、それらのエネルギー総量の差がゼロとなる」はずだ。にもかかわらず、「ベテルギウスでは、入り込むエネルギーと出ていくエネルギーの差分がゼロにならない」のである。これは地球上のエネルギー保存則に反していることが、宇宙では起こりえているとしかいいようがない。
今回の研究結果によれば、星から離れていくガスが予想よりもはるかに冷たいことが判明。この結果はメカニズムの謎の解明に一歩近づく可能性が秘められているというが、今もまだ宇宙の謎の中の謎のひとつだ。
果たしてベテルギウスのエネルギーはどこへ行くのか? 異次元へ? それともほかの物理原則が存在する? まだまだ謎多き赤色巨星と超新星、そしてベテルギウス。その爆発と謎の“消えたエネルギー”の真実に我々はどこまで迫れるのだろうか。
(フェリ)
参考「sputniknews」「Space.com」ほか多数
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