【脳奇形】後頭部から巨大な透明ボールが飛び出た赤ん坊 奇跡の成長=米ミネソタ州

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 現在、4歳になるイザベラ・グロートちゃんは先天性疾患である「脳瘤」がある状態で誕生した。下の写真を見ると脳瘤が頭とほぼ同じ大きさであり、また今にも破裂しそうで実に痛々しい。

【脳奇形】後頭部から巨大な透明ボールが飛び出た赤ん坊 奇跡の成長=米ミネソタ州の画像1大きな脳瘤を持った生後すぐのイザベラちゃん 「Daily Mail」の記事より

■「脳瘤」とは?

 先天性の脳奇形の一つで、新生児の5000人~1万人に1人程度発生するといわれる。原因は遺伝子異常や葉酸欠乏などが考えられている。

 胎内で脳や脊髄などの中枢神経系のもとになる神経管が妊娠の4~5週ごろに形成されるが、その過程で頭蓋骨と脳を取り巻く髄膜の1つである硬膜に欠損が生じて、頭蓋内容物の一部が頭蓋の外へ出てしまう。外に出ている頭蓋内容物には脳そのもの、あるいは脊髄液などの液体のみと、いろいろなケースがあるという。

 イザベラちゃんの両親は、妊娠20週の検診で、赤ちゃんが非常に珍しい先天性疾患である「脳瘤(encephalocele)」であると告げられた。医者からは赤ちゃんの生存率はかなり低く、もし生きられてもかなり重い障がいが残るだろうと宣告を受けた。

 母親のシャーロッテさんはショックを受け、ひどく落ち込んだが、「中絶という選択は私たちの頭に全くありませんでした。たとえ数分でも可愛い娘の姿を見られれば幸せだと思いました」ときっぱりと話す。そして父親のジムさんと、赤ちゃんが亡くなった場合のお葬式の段取りさえ相談していたという。

 妊娠当時はノースダコタ州に住んでいたシャーロッテさんとジムさんだったが、お隣りミネソタ州にある専門病院は自宅から8時間もかかるため、病院の近くに引っ越した。

■「中絶という選択肢はありません」覚悟の出産へ

 そしていよいよ分娩が近づき、医師は予定日の1カ月前にイザベラちゃんを帝王切開によって取り出した。「初めてイザベラを見た時、私にはイザベラの顔ではなく大きな脳瘤しか見えず本当に恐ろしかったです」とシャーロッテさんは当時の心境を振り返る。

 出産後、直ちにイザベラちゃんを検査した医者から、脳瘤のほとんどは液体で満たされ、脳組織自体は予測していたより入っていないと聞かされ、ほっとしたという。医者は生後3日でイザベラちゃんの脳瘤を切除し、その中に混じっていた少量の脳組織を頭蓋骨の中に戻した。幸いにも脳瘤以外の異常は見られず、イザベラちゃんは2週間で病院から退院した。

【脳奇形】後頭部から巨大な透明ボールが飛び出た赤ん坊 奇跡の成長=米ミネソタ州の画像2産まれたばかりのイザベラちゃんを抱くシャーロッテさんとジムさん 「Daily Mail」の記事より

 重度の障がいがある可能性が高いと言われたイザベラちゃんだが、予想を覆して順調に成長し、医者を驚かせている。両親はイザベラちゃんの成長が正常かどうかを危惧していたが、ややゆっくりとではあるが話すことも歩くこともまったく問題なくこなすようになった。母親のシャーロッテさんは、「イザベラは人形遊びの好きな普通の4歳児で、現在は元気に保育園に通っています」と話し、「イザベラがこうして元気でいてくれて、本当に私たちは幸運だったとしか言えません」とほほ笑む。

【脳奇形】後頭部から巨大な透明ボールが飛び出た赤ん坊 奇跡の成長=米ミネソタ州の画像34歳になったイザベラちゃん 「Daily Mail」の記事より

 この病気は妊娠前の検査によって発見可能なので、中絶を選択するケースが多いらしい。しかし「中絶という選択肢はありませんでした」と言い切るシャーロッテさんは実に勇気がある。そんな母の下に生まれたイザベラちゃんは今後もきっと、すくすくと育っていくだろう。
(文=三橋ココ)

参考:「Daily Mail」ほか

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