「ビッグバウンス」理論が超ヤバい!この世は膨張・収縮を繰り返し、輪廻転生している! 時間と宇宙の概念を覆す

 宇宙の始まりはビッグバンではなかったかもしれない。そんな研究結果が7月6日付の学術誌『Physical Review Letters』に掲載され、にわかに注目を集めている。

 現在、宇宙の始まりはインフレーション(急膨張)とそれに続くビッグバン(大爆発)と考えられている。何もない「無」の状態に、ごく小さな宇宙の「種」が突如現れ、膨張・爆発して生まれたのがこの宇宙だとする説だ。ビッグバンについては学校で学んだ読者も多いだろう。しかし、その常識が覆されるかもしれない。

BigBounce_2.jpgイメージ画像:「Thinkstock」より

■宇宙は膨張と収縮を繰り返している!?

 今回の論文で、イギリスの公立大学インペリアル・カレッジ・ロンドンのステファン・ギーレン氏らは、宇宙の始まりは突如現れた「種」ではなく、潰れた古い“壊れかけの宇宙”だったと主張している。この説によれば、宇宙には膨張と収縮の2つの時期があるという。つまり、古い宇宙が収縮して、再び膨張したのが現在の宇宙というわけだ。

なお、この考え方は新しいものではなく、1922年に発表された「ビッグバウンス」と呼ばれている古典的な説のひとつだ。しかし、これを裏づけるモデルがなかなか登場しなかったことから、いつのまにか忘れ去られてきた経緯がある。


■この宇宙はいつか縮み始める!?

BigBounce.jpg画像は「Imperial College London」より引用

 今回、ギーレン氏らはビッグバウンスを説明するため、量子力学を用いた新たなモデルを発表した。このモデルでは、宇宙がとんでもなく小さいサイズに収縮した場合は、通常の物理学ではなく、量子力学だけが作用すると想定している。

 ギーレン氏らによる宇宙誕生のシナリオとは、次のようなものだ。この宇宙が生まれる前には別の宇宙が存在していたが、それが極めて小さな状態まで収縮してしまった。人間にはとても目視できないほど小さくなった宇宙は、量子力学的な作用によって、今度は大膨張(ビッグバウンス)を起こした。その結果、現在の宇宙が生まれたのだという。

 ここでよく考えてみて欲しい。ギーレン氏らのモデルは、私たちがいる宇宙の「始まり」だけではなく、同時に「終わり」の姿さえ示唆しているのだ。今は膨張を続けているこの宇宙だが、いずれ膨張は止まり、収縮を始める可能性がある。収縮し始めた宇宙がどうなるかにも諸説あるのだが(全ての物質がバラバラに崩壊して消滅する、一点に収束して潰れるなど)、今回のモデルが正しいならば、この宇宙は“死ぬ”のでも“消えてしまう”のでも“無に還る”のでもなく、収縮した後に再び膨張して、新たな宇宙へと生まれ変わることになるではないか。

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ