奇習! 腐りきるまで死者と交わる人々 ― ダムの底に沈んだ村に実在した死姦の風習

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0816shikan_02.jpg※イメージ画像:『大葬儀 【Kindle版】』

 その後、女性の遺体が安置された土蔵には、パートナーの男性以外は立ち入ることを許されず、その間、男性は女性との思い出に浸りつつ、ひたすら何日も性行為に耽る。無論、その間に死後硬直が始まり、やがては徐々に腐敗していくこととなるが、それでも男性による性行為は続き、やがて性器の挿入が困難なほどにまで腐敗しきった段階となってから、ようやくその行為が終わりを迎えるという。


「冬場なんかはまだいいんですが、暖かい季節になると、どうしても足が早くなるものですから、当然、そういう故人相手の夜伽みたいな行為っていうのは、そう長く続けられるものではないんです。だからあの辺りで暮らしていた女性というのは、『どうせ死ぬなら秋口から冬場がいいだ』なんて、よく言っていたものですし、旦那さんもそれを望んでいたものです」


 やがて、性行為が完全に不可能な状態となった遺体は、土蔵から真夜中にひっそりと引き出され、その男性によって墓所へと移され、埋葬されるという。周囲の人々は、小屋や土蔵の前に掲げられていた故人の衣服が下げられ、その墓前に線香の煙が漂うのを見て、その習慣の終わりと、女性の埋葬の完了を悟ったのだそうだ。


「なにせ村はあの通り、ダムの底です。今はもうあの習慣を知っている人も、ほとんど存命ではないと思いますけどもね…」


 横溝さんの話によると、そうした風習を行う人々は、年を経るごとに少なくなっていき、やがて、ダム計画によって村がその湖底へと沈むと、それと共に姿を消したという。また、横溝さんがそうであったように、すべての住民がこの地を離れ、日本各地へと四散してしまった現在となっては、その詳細について知ることは難しいだろう。もしかするとこの村のように、その地域が地図上から姿を消してしまったことで、結果として後世の人々が知る術を失ってしまった習慣は、我々が想像するよりも遥かに多く、この日本に存在しているのかもしれない。
(取材・文=戸叶和男)

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