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 たしかに、8月12日に再稼働した愛媛県の伊方原発も、地震と津波についてのリスクが非常に高く、避難計画の杜撰さが指摘されている。伊方原発は佐田岬半島の入り口、付け根部分に立地していて、その先の半島部分には実に5000人もの住人が生活していることから、もし事故が起きたとき、住民の避難が事実上“不可能”になる。だが、NHKの解説委員がここまで突っ込んだ発言をするのは異例のことだ。

 しかも、原発の問題点を指摘したのは、板垣委員だけではなかった。社会保障・経済担当の竹田委員は、そもそも規制委員会が原発の安全性について保証をしていないことを問題にした。

「原子力規制委員会の田中(俊一)委員長は会見のたびによく何を言っているかというと『安全性を保証するものではない』。明確に何度も言うんですよ。規制委員会は基準に適合したかどうかを審査しているのであって、安全性を保証するものではないと何度も言っているわけです。じゃあ地元住民はどうすればいいんですか? ようするに電力会社はそこでどんどん再稼働の動きを進める。規制委員会が安全性をきちんと審査してそれにお墨付き付けたと思ったら、いや、規制委員会は安全性は保証しません、と。そうすると地元住民はそれでは(高浜原発訴訟のように)裁判所に判断してもらうしかないじゃないか。こうなるわけですよね」

 科学分野が専門の水野委員も、これに強く同意したうえで、政府の責任に踏み込んでいた。

「規制委は『じゃあ審査しろ』と言っても(それは)我々の仕事じゃありません、と。その法律の枠組み上そうなっていない、と言うんですね。だったらその法律を変えればいいんですけれど、その枠組みを変えようという動きが政府からも規制委からもどこからも起こらない」

 規制委員会は安全を保証しない。政府も動かない。では一体誰が再稼働の、そして事故の責任をもつのか。板垣委員も重ねてこう疑問を投げかける。

「これまで政府はなかなか自分たちが仕切るとは言わなかったけれど、政府として責任を取るという言葉を吐いたことはあるんです。だけれども責任ってどうやって取るんでしょう? いまの福島の第一原発の惨状を見てて、お金を渡せば責任を取ったことになるのか。ならないわけですよ。災害関連死の人も沢山いるわけですから。そういうことが起きたら責任を取れないのに責任を取ると強弁することこそ問題なのであって、むしろそういうことじゃなくて、きちっと現状を説明して、こうなったらこうしますと説明をしないからいけないんだと思いますね」

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