向精神薬の正しいデータが公表されない
向精神薬の正しいデータが公表されない日本の闇! 瀬川正仁が見た“自死と投薬治療”
「自殺大国」と揶揄されるほど自死者が多い日本。数年前まで、自死者が毎年3万人を超え、最近でも2万人を越えているにもかかわらず、自死に関する抜本的な議論は少ない。「弱くて人の迷惑を考えない人が自死するんだという偏見がある」と『自死 現場から見える日本の風景』(晶文社)を上梓したノンフィクションライターの瀬川正仁氏は語る。これだけの自死者がいる現状を、多くの人たちはまるで自分にはまったく関係のないことと言いたげだ。
前回は、瀬川氏に前半では自死から見える日本人の自死観、そしてマイノリティの方々の死について聞いた。後半では、日本人の死生観や精神医療の問題点などについて話を聞いた。
【前編はこちら】

――自死に至るには複合的な要因が多いと指摘されています。また本書の中でも、学校でのいじめや過労自死などの個別の問題について触れていますが、ここでは精神医療に関してお聞きします。日本の心療内科や精神科では、薬の多剤・大量処方の弊害がたびたび指摘されてきました。アメリカ司法省は、パキシルという抗うつ剤を製造するグラクソ・スミスクライン社に対し、若年層の自死リスクを含む危険性の隠蔽などに対し総額約3000億円の損害賠償の支払いを命じています。
こうした現状があるにもかかわらず、日本ではこのような問題に関心が低いようにも思います。
瀬川正仁氏(以下、瀬川) ここ数年、たとえば内科医の内海聡医師などがそうした日本の精神医療の現状を発信し始めましたが、日本ではある種のタブーになっていました。
まず、向精神薬を販売している製薬会社が身体にどういう影響があるのか、正しいデータを公表していません。また、監督省庁も製薬会社と、ある程度は連動しているので、製薬会社の利益を損なわないデータについて、きちんと調査しないという現実もあります。
これに対し、国民がこの問題が重要だとし、国や製薬会社にデータなどの開示請求を行っていく必要があるように思います。そうしなければ、製薬会社は政府に強い影響力を持つグローバル企業ですから、不都合な真実はすべて隠蔽されてしまいます。
――本書では、患者を薬漬けにする医療に対し疑問を抱く医師や患者さんが登場します。
瀬川 そのなかのひとりの医師は、ある時点まではいわゆる患者さんに薬を処方するだけのごく普通の治療を行っていましたが、SSRIと呼ばれるタイプの抗鬱薬を投与し始めてからはなにかおかしいと気がついたそうです。
ただ、一度薬を与えてしまうと、減薬させるのが一番難しいと医師は言います。ですから、新規の患者さんに対しては小麦粉などでつくった偽薬を使用し、極力薬を使用しないようにしているようです。そうすると、薬を投与している患者さんでは完治したのを見たことなかったのですが、薬を使わずに偽薬だけを投与した患者さんのなかには完治した人が何人もいるらしいです。
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