“文春”に対抗して他媒体が誤報連発中!? 「裏取りしてない…」テレビ局も動揺、関係者語る

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 さまざまな問題が取り沙汰されている豊洲新市場で、『新報道2001』(フジテレビ系)が、新市場構内の柱が傾いているような画像を放送した。しかし、これには東京都も事実無根と反論、フジテレビ自身も訂正に追い込まれた。

 同番組には放送時に画像を加工したという疑惑もあるが、それ以上にまずいと言われるのが「情報を急いで放送する姿勢」だという。

「今回のフジテレビは、基本中の基本ともいえる裏取りをほとんど何もしていません。東京都への問い合わせや新市場へ足を運ぶといった取材をしておらず、自分たちの視点に都合のいい専門家数名から話を聞いただけでした。画像を手に入れたため、とにかく放送してしまえ、という思いが透けて見えます」(報道番組関係者)

 関係各所への裏取りもせずに放送を急いだ結果が訂正につながったようだが、なぜそんなことが起こったのか。

「これはフジだけに限った話ではありませんが、今はどこのメディアも『週刊文春』(文藝春秋)を過剰に意識しています。年明け以降、芸能から問題まで、世の中で話題になったほとんどの出来事は『文春』のスクープから始まっています。そのため、他のメディアは『文春ではなく自分たちがスクープを出したい』という思いが強くなっているんです」(同)

 たしかに2016年はセンテンススプリング元年と言ってもいいほどに、その活躍は目立つ。しかし、他のメディアにもライバル心にかきたてられ、火がつくのは悪いことではないように思う。

「無論、スクープを自分たちも出すんだという思いを持つこと自体は悪くありません。そこで、きちんと取材を行って裏を取った上で記事や映像を出すなら問題ないんですが、実際は今回のフジのケースのように、いち早くスクープを出したいからといって裏を取らずに放送したり記事化するケースも目立っているんです。これが続くとますますメディア不信を増幅させるので、スクープも大事ですが、現場の記者は『真実を伝える』という原点に立ち返ってほしい気もします」(同)

 なぜ、現場は原点を見失うほど追い込まれているのか。

「テレビ局をはじめ、各社上層部が、『週刊文春』ばかりがスクープを連発する状況にカンカンなんです。そのため、現場の報道記者は何が何でも特ダネを引っ張ってこないと躍起になっています。その結果、証拠と言われるものがあれば、後先考えずに公開してしまうような実情があります」(同)

 現場も追い込まれ、どんなネタでも急いで報道するという状況ができあがってしまっているようだ。文春無双を意識するなと言えばそれは無理な話だろうが、そのあげく、誤報ばかりが続くようでは今以上にメディアは信用されなくなる。このまま突き進めば自分で自分の首を絞める状況になりかねない。原点に立ち返ることを願いたいものだ。
(文=吉沢ひかる)

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