奇習「ペニス突きの怪僧」 ― 奥多摩で夜な夜な女たちの不妊を治した男

飛鳥時代から奈良時代にかけて活躍した役小角ではないが、いわゆる「神通力」の類を持った人々というのは、その長い日本の歴史においてしばしば登場し、多くの「神業」を披露しているが、そんな「神通力」を持ったとされる僧が、昭和期においても、ちょっとした騒動を巻き起こしたケースが存在する。
「あれは相当な騒ぎでしたよ…なにせ、遠く関西の方からわざわざ訪ねてきた人がいたくらいだからね」
当時のことを振り返り、そう語るのは、以前、東京の奥多摩地域で暮らしていたという元電気店経営・山内伝規さん(仮名・68)。山内さんの話によると、今を遡ること約50年前の昭和40年代初頭、彼の暮らしていた小さな集落に、一人の僧が現れたという。
「ある日、ふらりとやってきて、そこいらの集落のはずれにあった廃寺というか、古ぼけたお堂みたいな場所に住み着いたんです。最初はおかしな坊さんがやってきたくらいに思っていたんだけども、そのうち、誰が言い出したかはわからないんだけども、神通力を持ってるって。もっとも、最初は誰一人としてそんなこと、信じやしなかったんだけどね」
どこから来たともわからぬその僧は、「聖なる力が宿る」という石製の杖を持ち、自らを「子宝を呼ぶ」神通力があると自称していたという。無論、そのような怪しげな話に、多くの住民たちは耳を貸すこともなかったが、当時、三十代後半になっても子宝に恵まれていなかったというある夫婦だけは、彼に興味を示して自宅に招き入れると丁重にもてなし、その「儀式」を受けることとなったという。
「まあ、その夫婦はずっと子供ができなくて、本人たちからすれば藁にもすがるつもりだったんだろうね。そういう気持ちもわかるから、みんな、内心では胡散臭いと思ってたけどもそうは言わずに、知らん顔してたわけ。まじないの類なんてそんなものでしょ、所詮は」
僧はその夫婦の夫に対して、たった一夜のみ、自宅に自分と彼の妻だけにし、儀式を邪魔しないように伝えると、一晩中、加持祈祷の類をほどこし、その儀式を完了させたという。その中身については判然としないが、彼が自分の妻から聞いたところによると、その聖なる石杖で、彼女の子宮近くをまさぐりながら、呪文のようなものを唱え続けるという、なんとも奇妙なものであったとそうだ。だが、驚くことにその後、彼女は程なくして念願の子宝に恵まれることとなったという。
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