20年以上ホルマリン漬けだった脳が蘇る! 脳死と意識の定義完全に覆るか(カナダ・米大学研究)

20年以上ホルマリン漬けだった脳が蘇る! 脳死と意識の定義完全に覆るか(カナダ・米大学研究)の画像1画像は「Thinkstock」より引用

 人体最後のフロンティアとも言われる「脳」。脳地図の作成など、各部分が身体に及ぼす機能については研究が進み、全容解明も間近だと騒がれているが、こと意識についてはまだまだ分からないことだらけだ。今回ご紹介するのは、そんな脳と意識の不思議な現象についての研究である。


■「脳は死なない!」驚愕の最新研究

 今月1日、カナダ・ローレンシャン大学の神経学者が、査読科学雑誌「PLOS ONE」に「いつ脳は死ぬのか?(When Is the Brain Dead?)」という謎めいた論文を発表し、物議を醸している。一体彼らはどんな発見をしたのだろうか?

 専門的な内容の論文であるが、結論はシンプルである。なんと、死んだ人間の脳を蘇らせることに成功したというのだ! 電子刺激と複数の薬品の注入により、活動を停止したはずの脳に“生きている脳と同じレベル”の反応が見られたという。

 研究チームによると、20年以上ホルマリン混合液(EFA)内で保存されていた脳に、解離性麻酔薬ケタミンとニコチンを投与したところ、生きている脳と同じレベルの認知反応が確認されたそうだ。これだけでも驚きだが、アミノ酸の一種グルタミン酸を注入すると、さらに奇妙なことが起こったという。なんと、生きている脳と同程度の光子が放出されたというのだ!

「これらの結果から、死後の脳の一部は、生きている脳と同じように刺激に対して反応する潜在的な能力を保持している可能性が示唆されました」(同論文)

 たった1種類のアミノ酸を与えただけで蘇るとは、死んだとされた脳は、実は何十年も長い眠りについていただけということだろうか? もし脳が完全に活動を停止することがないとしたら、「全ての脳の活動の不可逆的な停止」と定義される“脳死”は存在しないことになる。いつ脳は死ぬのだろうか? いつ人は死ぬのだろうか? 謎は深まるばかりだが、さらに大きな疑問は「蘇った脳に意識はあるのか?」という問題だろう。

 実は、活動レベルが低下した脳が外部刺激によって回復する例はこれまでにも報告されている。

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