実は不要ではなかった「盲腸」! 進化の過程で淘汰されていないのは、実は善玉菌の貯蔵庫だから?

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■虫垂はむやみに取るべきでない

 スミス博士は、以前信じられていた「虫垂は消化器官」という考え方を退けた。その代わりこの研究によって、虫垂には免疫システムの重要な鍵であるリンパ組織が数多く存在していることがわかった。そして実験でマウスの虫垂を切除すると、体内の有用な腸内細菌の数が半減することも発見されたのだ。

 博士たちは虫垂のリンパ組織は有用な腸内細菌の育成を促進し、そしてそれらの菌を安全に貯蔵しておく場所としての役割があると結論づけた。

実は不要ではなかった「盲腸」! 進化の過程で淘汰されていないのは、実は善玉菌の貯蔵庫だから?の画像2画像は「jstsciencechannel」より

 例として抗生物質には悪玉細菌をやっつける働きがあるが、同時に善玉細菌も消失させてしまう。ところがそのような場合でも善玉細菌は虫垂に隠れ、そこで生き延び再び腸内で繁殖することができるという。腸内細菌が人間の健康にどれだけ影響を及ぼすかについては未知の部分もまだ多いので、この発見は非常に重要な意味を持つ。

 やはり人間の身体に不要な器官はないのだ。以前とは一変し、虫垂はむやみに取るべきでないという考え方が現在では一般的らしい。人体の謎はまだまだ深い。
(文=三橋ココ)

 

[ScienceNews2014]人体の不思議 虫垂に意外な役割 動画は「jstsciencechannel」より

参考:「Daily Mail」ほか

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