【閲覧注意】“仮面少年”と呼ばれた男の子
【閲覧注意】顔の上にもう1つ顔 ― “仮面少年”と呼ばれる少年の誕生に母は!?
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奇形や先天性の代謝異常をもって生まれてくる子どもは100人に4人、より重度な奇形児になると1,500人に1人の確率で生まれてくるといわれている。韓国での奇形児出産の割合が過去16年間で1.5倍に増加したという報道もある中、今月12日、英国のニュースサイト「Daily Mail」が、“仮面少年”と名付けられた非常に稀な症状を伴った男児のニュースを報道した。
2009年3月、中国南部・湖南省で“仮面少年”は生まれた。口の両端から耳にかけて、皮膚を内側に折り込んだような深刻な顔面裂傷を患った少年の顔は、一見すると顔の上にもう1つ顔を模した“仮面”を付けているような外見をしている。医師の話によると、少年の顔は軟組織の損壊だけに止まらず、側頭骨・頬骨・蝶形骨・上顎まで損傷した状態で生まれたのだという。
母親の妊娠中には3回の超音波検査と1回のドップラー超音波検査が行われたが、赤ん坊の異常を発見することはできなかった。我が子の姿を見た母親はショックのあまり言葉を失い、赤ん坊が元気に泣く横で静かに涙を流していたという。
少年の手術には650万円以上の手術費用が必要といわれていたが、一般からの寄付により2度に及ぶ手術が行われ、どちらも成功している。手術後の経過として、少年の顔の骨が正常に成長するかを確認するためには、この先10年もの時間が必要だという。
今回の中国で生まれた“仮面少年”のように、妊娠中の検査では異常が見つからなかったにもかかわらず、出産と同時に子どもが奇形児だと分かるケースは、母親に多大な精神的ショックを与えることが多い。奇形児が生まれる原因としては、先天的な遺伝以外にも、妊娠中の病気や外的要因が関わっていることもある。妊娠が発覚した際には、ストレスの軽減や食生活の改善、足りない栄養素をサプリメントなどの補助食品で補うといった方法が勧められている。
2010年に撮影された映像を最後に、“仮面少年”に関する新たな情報は報告されていない。7年近く経過した現在、彼の顔の骨が正常に成長し、元気に過ごしていることを祈るばかりだ。
(文=山下史郎)
参考:「Daily Mail」、ほか
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