
そんな生粋のアーティストの作品コレクションが『ピエール・モリニエ』展として、東京・銀座のヴァニラ画廊で開催されている(2017年2月6日~19日)。この展覧会は、日本のコレクター、Gallery Luciferが蒐集した作品を中心としたものである。
Gallery Luciferは、同画廊で『象徴の幻視とイマージュの遊泳者』や『H.R.GIGER(ギーガー)陰翳の廻廊』といったコレクション展を過去に開催してきた。今回は妥協を許さぬ孤高のシュルレアリストとしてピエール・モリニエに焦点を当てている。展覧会ではモリニエの多数の作品の中でも性的ファンタジーを具現化したフォトモンタージュ、生涯で20点しか制作されなかったといわれる銅版画、1956年に開催された初個展時のカタログ、貴重なポストカードなどが展示されている。日本ではいままでしっかりと紹介される機会が少なかったピエール・モリニエの実態に迫る画期的な内容となっているのだ。