ある日突然、隕石衝突の「君の名は。」現象はありえる! 東大教授・杉田精司インタビュー

杉田 実は、そうでもありません。ほぼ起きないだろうと思っていても、それが突如として起きることもあるわけです。私がそのことを実感したのは、まず東日本大震災です。
学生時代のことですが、数百年前に東北を巨大な地震と津波が襲ったという話をたしかに耳にしていました。しかし、地震を研究していた仲間は、そのような規模の災害は数千年単位で起こるだろうから、私たちが生きているうちに再び起こることはないだろうと考えていたのです。そもそも、かつて本当に東北でそれほどの災害があったとは言っても、今となってはよくわからないはずで、それに本気で対策を講じていたら、いくらお金があっても足りないだろう、と。
――しかし、まだ起きないと思っていたことが、現実に起きてしまった……。
杉田 それから、2013年のロシア・チェリャビンスクでの隕石落下も同様です。幸いにも死者は出ませんでしたが、千を有に超える数の人々が負傷しています。あれは人が死んでもおかしくない事態だったと思っています。当時は、こんなことが起きるのか、という率直な感想を持ちました。

画像は、「Wikipedia」より引用
破片となる前の隕石の大きさは直径20mもなかったと推定されていますが、これがもし50mだったとしたら、エネルギーの大きさは一桁も大きくなります。1908年のツングースカ大爆発の例もありますし、起きないと思っているからといって、決して馬鹿にすることはできないのです。
――では、やはり私たちは何らかの対策を練らなければならないと!?
杉田 結局のところ、どこまで心配するべきかという話に戻ってくるわけですが、それはほとんど起こらないかもしれない大災害に対して、どれだけ予算を投じて対策を講じるかという話にほかなりません。いま可能なことを、できる範囲で行うべきなのでしょうね。
■人類はどれくらいの隕石を把握しているのか?
――トカナでも報じているのですが、今年1月に「2017 AG13」という隕石が地球にかなり接近し、ギリギリのところ(地球から月までの距離の半分)をかすめていったにもかかわらず、NASAが事態を把握したのはわずか24時間前だったというニュースがありました。いったい世界各国の宇宙機関は、地球に接近する可能性がある隕石について、どれくらいしっかりと把握しているのでしょうか?
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