全裸乱入、遺灰を撒散らす事件も…!? アカデミー賞やっちまった列伝3

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 2月26日に開催された米アカデミー賞で、作品賞の受賞作品のタイトルを誤って告げてしまうトラブルが発生した。この誤発表は83年もの間、アカデミー賞の投票集計を担当する会計事務所PwC(プライスウォーターハウスクーパーズ)の会計士が間違えて、「主演女優賞」の封筒をプレゼンターに渡したことから引き起こされたトラブルだったという。

 通常、投票結果は厳重に管理され、アカデミー賞投票管理チームのリーダーがブリーフケースに入れた封筒一式を秘密の道順で会場へ運ぶ。そして、プレゼンターがステージに出る前に、受賞者の名前が入った封筒をひとつずつ手渡ししていた。今回は単純なケアレスミスだったようだ。ただ残念ながら、封筒を渡す役だったふたりは授賞式から永久追放となってしまった。

 今回のアカデミー賞ではさらにもう一件、やらかしてしまったトラブルがあった。ここ1年で死去した業界人を偲ぶ追悼映像を流すコーナーで別人の写真が公開されてしまったのだ。2016年10月に亡くなったオーストラリア出身の衣装デザイナー、故・ジャネット・パターソンの名前がテロップで映し出されたが、写真は同じくオーストラリア人で映画プロデューサーを務める存命のジャン・チャップマンだった。後にチャップマンはエンタメ誌『バラエティ』に「素晴らしい友人で、長年にわたる仕事仲間でもあったジャネット・パターソンの代わりに、私の写真が使われてしまったことに呆然としています」と声明を送っている。

●全裸の男が出現

 過去にもアカデミー賞ではさまざまなトラブルが起こっている。1974年には司会者のデヴィッド・ニーヴンが、プレゼンターのエリザベス・テイラーを紹介している最中、舞台袖から全裸の男が現れてピースをしながらステージを横切った。厳重な警護の下で行われるアカデミー賞。見る目を疑うような場面だった。この男はロバート・オペルという名のフォトグラファー。LGBTの活動家でゲイの権利を主張するために行動したという噂もある。

●遺灰をぶちまける

 来場者によるトラブルはほかにもある。2012年、コメディアンのサシャ・バロン・コーエンはアカデミー賞授賞式に出席した際、主催者側から「バカなことをしないように!」とクギを刺されていたにもかかわらず、“不謹慎”なパフォーマンスを披露した。軍服を身にまといながら故・金正日総書記の写真がプリントされた黄金の壺を手にしてレッドカーペットに現れたコーエン。その壺を見せながら「僕の大親友で、テニスのパートナーの金正日を連れてくる、いい機会だったから」と、その中身が“遺灰”であることを発表しつつ、手が滑ったふりをしながらその“遺灰”に見立てた謎の粉をレッドカーペットにぶちまけていた。ちなみにコーエンはそのまま警備員に連れ去られてしまった。

●名前を大間違い

 そういえば、2014年のアカデミー賞でも“名前間違えトラブル”が起きた。歌曲賞に輝いた『アナと雪の女王』の主題歌『Let It Go』のライブ・パフォーマンスに立ったのはイディナ・メンゼル。しかし、プレゼンターのジョン・トラボルタは、「才能あふれる唯一無二のアデル・ダズィームです」とまったく違う名前で彼女を紹介してしまったのだ。後にトラボルタは「僕は1日中、自分自身を打ちのめしています。それから僕は、『イディナ・メンゼルなら何て言うだろう?』と考えました。きっと彼女は、『忘れなさい、忘れなさい!(Let it go, let it go)』と言ってくれることでしょう」とトラボルタは曲名を交えてコメントした。

 翌年、今度は歌曲賞のプレゼンターとして登場したメンゼルが、トラボルタを「私の最愛の友、グロム・ガジンゴさん!」と紹介。わざと名前を間違え、1年前の雪辱を果たすと、トラボルタはメンゼルのあごに触れながら「そうだよね。そのぐらい言われてもしょうがないよね」と至近距離で懺悔した。至近距離というところにほのかに気持ち悪さが漂ってくるが、アカデミー賞らしさも見て取れる。世知辛い世の中だが、アカデミー賞だけは、どんなトラブルも軽いアメリカンジョークで受け流せるようなおおらかなイベントであってほしいと思う。
(文=加藤宏和)

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