シャブ中の妄想を嗤うな ― ドラッグで見える幻覚・妄想は、我々の生活の中にも存在していた!?(石丸元章インタビュー)

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A1NIguLHlLL._SL1500_.jpg画像は、『Too many people』(インディーズレーベル)より

■ASKAが投資した怪しいビジネス

――新著の中にある、ASKAさんが「永久機関」や「空中から水を生成する機械」など、怪しいビジネスに多額の投資をしたというエピソードを読んで、よっぽど純粋な方なのかなと思いましたが。

石丸「確かにASKAさんは、いわゆる『陰謀論』や『マスコミでは報道されないけれど実は……』みたいな話がすごく好きだった。永久機関とか放射能汚染みたいな香ばしい話になると、寡黙なASUKAさんが身を乗り出してしゃべるようになるんです。だから、ASKAさんに対して、ピュア過ぎるゆえの危うさを感じることもありました。だけど、ASKAさんはアーティストだから、世俗に疎くても別にいいのよ。極論すれば、我々は人に騙されちゃいけないけれど、アーティストは騙されてもいいんです。だって、そういうピュアさからこそ、あの音楽が生み出されているんだから」


――それにしても、人から言われたことをあっさり信じるというのは、ASKAさんは影響されやすい人なんでしょうか?

石丸「信じちゃうというより、信じたい人なんじゃないかな。それに、ASKAさんは決してお金儲けで投資しているわけではないから。永久機関があれば、無からエネルギーを作り出せるんだから、エネルギー問題が解決する。空中から水を生成する機械があれば、砂漠地帯の水不足が解決できる。すべてドリームのためなんです。あの人は純粋に、『人類のために僕は手を貸そう』という意識なんだと思いますよ」


■予言者ASKA

――ASKAさんて、いい人なんですね。

石丸「そう。ASKAさんは、正義の人でまっすぐな人なの。『ギフハブ』(注1)による盗撮・盗聴被害のことだって、やみくもに世間を騒がせようとして言ったわけじゃない。『本当に盗撮・盗聴をする組織がいて、僕は被害にあっていると気付いたから、皆さんに教えてあげないと大変なことになる』という彼の正義感ゆえの行動なんですよ」

(注1)「ギフハブ」とは、ASKAが存在を主張する謎の盗撮・盗聴組織。ASKAは現在、「ギフハブ」による盗撮・盗聴の被害に遭っているという。そして、このことをテレビなどを通じて暴露したことで、「ヤク中の被害妄想か?」と世間を混乱させた。


――でも驚いたのが、最近、「ウィキリークス」で我々の電話などが盗聴されている(注2)ということが暴露されました。だから、ASKAさんの言っていた“監視されている”ことはある意味本当だったということになります。ということは、「ギフハブ」も存在する可能性があるのでしょうか?

石丸「もちろん、その可能性はあります。ただ、ここで自分が言いたいのはね、“誰かがなにかを確信した瞬間、パラレルワールドとして、それが存在している別次元の世界が生まれる”ということなの。つまり、『ギフハブ』は、存在する可能性があるんじゃなくて、あるのよ。あるんだけど、『ある世界』と『ない世界』が同時に存在している。しかしある時、何かの拍子で『ある世界』、もしくは『ない世界』に収束するのよ」

(注2)3月7日、内部告発サイト「ウィキリークス」は、ハッキング技術に関する米中央情報局(CIA)の内部文書8761点を公表した。CIAは、スマホ、テレビ、パソコンをハッキングすることにより、位置を確認したり、会話を盗聴したり、盗み見したりできるという。


■ドラッグの神様のお告げ

ThinkstockPhotos-492303331-(1).jpg画像は、Thinkstockより

――石丸さんとASKAさんは、まったく違う世界に存在していたわけですが、出会ったということは、それも世界が収束した結果なんでしょうか?

石丸「ASKAさんと自分は、光と闇のように存在する世界がまったく違ったわけです。本来であれば、絶対に街ですれ違うこともなければ、会うこともない。自分はASKAさんのことは、テレビ画面を通してしか知らなかったわけ。だけど、何かの拍子に自分とASKAさんの世界が重なってしまったんですよね」


――考えると不思議ですね。まさかASKAさんと薬物依存症の治療で一緒に入院生活を送るなんて思わなかったんですもんね。

石丸「思うわけないでしょ! だから、ドラッグの神様が引き寄せたんだよ(笑)」


――ドラッグに神様がいるんですか?

石丸「持論なんだけれど、ドラッグやって、声が幻聴のように聞こえたら、それはドラッグの神様のお告げだから。だけど、ドラッグの神様の言うことを聞いてはいけない。なぜなら、ドラッグの神様の言うことを聞いてさんざんな目に遭った人がたくさんいるから。『あいつを殺せ』と言われて、本当に殺してえらい目に遭ったやつもいる。

 ただ、ごくまれに言うことを聞くと、面白いことが起こる場合もあるんです。90年代の中頃、ドラッグの神様のお告げで『市会議員の選挙に出るのじゃ!』というのを自分は受けたんです。

『でも、神様お金がないんです』と言ったら、『城南電機の宮路年雄(注3)の所に行けば、お金を出してくれるのじゃ』と答えてくれた。本当かな?と思ったけれど、お告げに従って、いきなり宮路社長に会いに行ったんです。そして、『選挙に出ようと思うので、お金を出して欲しい』と頼みました。すると、宮路社長は『さっき、海江田万里くんが来て、色々話をしたんだけれど、どうも君のほうが見込みある』と言って、選挙資金を50万円ほど出してくれた

51TzZqTnbWL._SX340_BO1,204,203,200_.jpg宮路社長『パチンコ オレ流の勝ち方』(ごま書房)

(注3)宮路 年雄(1928年8月20日-1998年5月9日)。「日本一の安売り王」として、名を馳せた家電量販店「城南電機」の名物社長。独特のダミ声と明るい性格で社長業に加えてタレント業をこなす日々を送った。数千万円入りのヴィトンのアタッシュケースを常に持ち歩くことでも知られていた。


――えーっ!ドラッグの神様のお告げ通りになったんですね。

石丸「自分は、名古屋の選挙区から立候補したんですが、宮地社長は、東京からわざわざ応援に駆けつけてくれた。そして、社長は名古屋駅に着いたとたん、『よし!今日はクラブに行くぞ』と言うんです。とりあえず、名古屋のクラブシーンの若いDJの子らと社長と一緒に、タクシーで分乗して移動しました。タクシーの運転手に『ここらへんで1番有名なクラブに連れて行ってくれ』と命令したのです。結局、連れて行かれたのが、薬師寺保栄が通っているという有名クラブでした。宮路社長は一見さんにもかかわらず、堂々と超高級クラブに入って行くんですよ。宮地社長を中心に、キャップ被った我々若い連中がズラッと取り囲んでVIP席に座っているんです(笑)

 社長は座るといきなり、『わしは、バランタイン17年しか飲まんのじゃ』と言うんです。すると店の人が申し訳なさそうに『うちでは30年と何とかしかなくって……』と言うんです。すると社長は『それでいいので持って来い』と言いました。やがて、社長は、『チップス!チップス!』と言って、来る人来る人全員に1万円ずつチップをやりはじめた。そしたら、女の子たちが次から次へとチップを貰いに来て、気がついたら“ズラーッ”と行列ができちゃって。でも、それが彼の遊びなのよ。

 そして、クラブを出た後、『これからヒルトンホテルのスイートを取っているからそこに行くのだ。マッサージをダブルで取っているんだ』と帰って行った。(笑)社長のロールスロイスで遊びに行ったこともあったし……ほんと今でも楽しい思い出です」


――宮路社長と仲が良かったんですね

石丸「そうですね。あの人面白いから(笑)いつも数千万円の現金を持ち歩いているし。選挙ポスターでは、『私がこの子の保証書です』と言って宮路社長が私と並んで写っているんだから。(笑)だから時々、そういう面白いお告げもあるんですよ」

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