「激安の高枝切りバサミ会社」はなぜ潰れないのか? 専門家が“あなたの知らないビジネスモデルの裏側”を解説!

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 大阪の一等地で25年以上も閉店セールを続けていた靴屋さんが本当に閉店したというニュースを覚えていらっしゃるだろうか? 「もうあかん、やめます」と閉店をするフリをしながらちゃっかりと商売を続けてきたお店だったが、店主が高齢になったために本当に閉店することがニュースになったあのお店だ。

 このお店、それまで閉店と言っていたのは大阪の一流のジョークで、実際は「大阪一安いとうわさの靴店」として地元で人気のお店だったのだが、このお店が長年繁盛してきたのにはもうひとつ、知られていないビジネスモデルの秘密がある。


■激安靴屋さんが儲けていた秘密とは?

「激安の高枝切りバサミ会社」はなぜ潰れないのか? 専門家があなたの知らないビジネスモデルの裏側を解説!の画像1画像は、Thinkstockより

 実際は安い靴をいくら売ってもたいした儲けにはならない。しかしこのお店には安い紳士靴とは別に、店の奥でひっそりと売っている、そして来店客が高く買っていく秘密の商品があったのだ。

 それは身長を、5センチから8センチも高くみせるシークレットシューズだ。実はこのお店の一番の売れ筋商品で、価格も店頭にならぶ3000円台の通常の紳士靴よりもずっと高く、8000円~1万5000円で売られていた。

 このようにびっくりするほど安い商品を売っているお店には、おうおうにして秘密があり、実は、びっくりするほど安い商品を使って集客をしていたのだ。このお店の場合安い紳士靴を使って一般客をたくさん集客する。その中の普通の顧客は収支とんとんで儲からなくてもいいのだ。その代わりお店に来たお客さんの中からちょっと背の低いお客さんに目をつける。

「普通の靴もあるけど、もっと背が高くなる靴もあるよ。履いてみる?」

 というわけだ。

■高枝切りばさみが売れる理由

 似たようなビジネスをいろいろな会社がいたるところでやっている。昔、高性能なのにびっくりするほど安い「高枝切りばさみ」が通販で売られていたことを覚えていらっしゃるだろうか?

 便利でしかも安いということで庭木のちょっと高いところが気になる家の人がこぞって購入して人気商品になったのだが、売っている会社はそれほど儲かるわけではない。それはそうだ。あれほどたくさんテレビで宣伝して、原価ぎりぎりの商品を売っても利益などでない。

 しかしこの会社は高枝ばさみを特価販売することである別のものを手にいれたのだ。それは「一軒家で大きな木が生えているような庭を持っている人の名簿」である。

 大儲けできるビジネス商品を売る人が、一番苦労するのは、それを買ってくれる人を見つける方法だ。それは、たとえば監視カメラや庭に敷設するスプリンクラーのような商品だ。それぞれ必要とする人が見つかればがっつりと儲けられる商品なのだが、問題はその名簿をどう入手するかだ。そこで、庭もちのお金持ちが必ず購入する商品を、びっくりするような安い価格で販売して集客し、顧客名簿を作るのだ。安売りビジネスの裏にはこういったビジネスモデルが存在しているわけだ。

 ところで最近、高く売れる上に、売り先の名簿を見つけるのにそれほど困らないという楽勝なビジネス商材が登場した。それは「高層ビルからの脱出用パラシュート」だ。

 9.11テロの後、アメリカで開発された商品で、万が一、住んでいるタワーマンションで火災やテロ、大地震の被害が起きたときに最後の手段として使うための商品だ。この商品、タワーマンションにチラシを投げ込むだけで結構売れるらしい。しかも安いと売れず、高い商品だと安心して買ってもらえるらしい。興味のある人は販売をはじめてみてはどうだろう?
(王山覚=グローバルコンサルティングファームに勤務するビジネスウォッチャー)

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