3.11巨大津波を1週間前にも予言、行政に訴えても黙殺された歴史学者がいた! 飯沼勇義の20年間の警告と不思議な予知夢とは?

■届かなかった巨大津波の警告

――そういった長年の研究の積み重ねがあったからこそ、飯沼先生は東日本大震災の巨大津波を予言できたのですね

飯沼「1994年10月7日河北新報に『仙台沿岸に大津波が来る』と題する私の津波の研究結果が掲載されました。そこで私は、200年周期で大津波がやって来た周期性に注目し対策を呼びかけました。寛政津波(1793年)から200年を経て『平成時代に大津波は必ずやって来る』と警告したのです。

 この新聞報道により、私の津波研究は広く知られるきっかけとなりました。

 この翌年の阪神淡路大震災があった1995年、私はこれまでの研究成果をまとめた『仙台平野の歴史津波 巨大津波が仙台平野を襲う!』(本田印刷株式会社:現在は絶版)を上梓したのです。

 私は、宮城県庁と仙台市に対して、津波対策、避難経路の確保、防潮林の強化植林を何度も訴え続けました。宮城県知事や仙台市長にも陳情書を提出したのです。東北大学の地震学者たちにも共同で研究するように要望書を提出しました。東北大学津波工学、東京大学地震研究所などの専門家や行政などに、同書を約400冊無償で配布もしたんです。

 けれど、残念なことに、ほんの少しの人たちにしか私の声は届かなかった……」


――飯沼先生は、津波の危険性を訴えたにもかかわらず、行政や専門家たちからは軽視されてしまったんですね?

飯沼「一般の民間学者が訴えても、嘘だと言われるのが関の山です。だから、私はあちこちで講演をして歩いたのです。2007年には、仙台市若林区から講演依頼があり、『巨大津波がやって来る』と題して、若林区役所で講演を行いました。私は、その講演で『明日にでも起こる巨大地震の到来を覚悟しなければならない』と危険性を訴えました。講演後、『津波から助かるにはどうすればいいのか?』という相談を受けました。

 私は、『現在、逃げる場所はどこにもありません。ですが、平地から約6メートルの高さがある仙台東部道路そして、七ヶ浜町菖蒲田浜にある招又と呼ばれる高台、最悪の場合そこに駆け上がって避難すれば助かるだろう』と助言したのです。東日本大震災が発生した時、私の助言に従って仙台東部道路に約260人、七ヶ浜町菖蒲田浜の招又に約160人の方が避難して助かりました


■不思議な予知夢

――飯沼先生は、学問として津波を研究し、大津波の来襲時期を予測されました。しかし、著書を読む限り、不思議な予知能力があるようにも思われます。

飯沼「津波を研究しているとね。不思議と津波がいつ来るのかが分かるようになるんです。

 私は、津波以外にもいろいろと研究しているんです。先程もお話した私の特許肥料『フルボ酸鉄を含む牡蠣殻肥料』は、松枯れを治す効果があるんです。震災のちょうど1カ月前、宮城県中央森林組合からの依頼で、宮城県名取市閖上地区の海岸にある松林に私の特許肥料を撒きに行きました。

 私はその時、森林組合の人に『茶褐色に枯れた松でもこの肥料を散布すると約4カ月で緑が蘇る』と肥料の効果を説明したのです。ですが心の中ではどういうわけか“こんなことをしても無駄なのにな……”と思っていた。やがて、その嫌な感じは、『間もなく大津波が来る!』という予感に変わっていた。

 だから、私は震災が来る1週間前に名取市長さんに会って『近々、大津波が来る』という話をしたのです。

 そして、あの東日本大震災。名取市閖上地区は、御存知の通り未曾有の津波被害で全滅しました。私が肥料を撒いた松林の松の樹木も根こそぎ流されてしまいました。

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 しかし、私は宮城県岩沼市にある海岸の松の木に、2006年から実験的にこの肥料を散布していました。何と、こちらの松の木のうち15本は、津波に襲われたにもかかわらず奇跡的に無事だったんです。岩沼市を襲った津波の高さは15メートルで、付近の民家は全部流されるほどの強烈な水圧だったのに、15本の松の木は松枯れも治り、倒伏しないまま生き残っていたのです! なぜ、津波に流されなかったのかと言えば、肥料のお陰で根が巨大化したからでした。

 ですから、閖上の海岸の松林もたった1カ月ではなく、もっと長期間に渡って肥料を撒けば効果があったんです。このことにより、私は改めて自身が作った肥料の威力の凄さを思い知ったのです。そして、津波を防ぐ防潮林の強化に役に立つに違いないと確信しました」

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