「MDMAとMDA」の誕生秘話がヤバすぎる! 日本人が覚せい剤を発明、そして伝説のマッド薬学者・シュルギン博士が登場
【ヘルドクター・クラレのググっても出ない毒薬の手帳】
第22回 MDAとMDMA 前編

覚醒剤に並んで芸能人のスキャンダルの絶えない違法薬物にMDMA、MDAがあります。つい先月もMDAの密造人が逮捕されたりと、話題の多い麻薬ですが、一体どうしてそれほどまでに人の心を惹きつけるのか。そもそもMDMAってなんやねん……ってところからおさらいしておこうと思います。
■覚醒剤の親戚薬物ではあるが……?

時は130年以上遡り、医薬品の合成が盛んになりだした明治18年(1885年)、日本の有機化学の基礎を作ったともされる長井長義(ながい・ながよし)が、漢方の中でも際だって効果が分かりやすい麻黄(マオウ)から特定成分の抽出に成功、エフェドリンと名付けます。発見の時期はドイツと同じ頃ではありますが、長井先生の発見の方が早かったという見方も多くあります。
それから数年後、メタンフェタミンを合成、結晶化し、医薬として使えないかと模索され始めた時代がありました。メタンフェタミン、つまり“覚醒剤”は、当初は眠気覚ましはもちろん、疲労回復、喘息や鼻炎薬など幅広く、薬としての花道を行きます。アンフェタミン類の基本の骨格がフェネチルアミンという構造だったことから、フェネチルアミン系の誘導体ということで様々な医薬研究がなされました。
MDMA自体は、1912年にドイツの「メルク社」が合成し、一応特許はとっていたのですが、その精神活性などは見過ごされ、価値のないものとして考えられていたようです。
このMDMAを再発見し、世に解き放ったのが、アメリカ史に残る伝説のマッドサイエンティスト、アレクサンダー・シュルギン博士です。
1960年、シュルギン博士は、アメリカの一流農薬・化学メーカーである「ダウ・ケミカル」で研究中、メスカリンと呼ばれる幻覚作用を持つサボテンの成分に魅せられ、数年後退社。これらの精神活性物質がセラピーに使えるのではないかと、数多くの幻覚剤を開発、自ら飲んで試し、その膨大な実験データを著作として残しました。
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