奇習! 江戸時代版デリヘルの実態! “出張遊廓”での秘密のセックスを元漁師が語る
【日本奇習紀行シリーズ】 日本海沿岸
江戸時代に隆盛を極めた菱垣廻船や樽廻船などからもわかるように、比較的早い時代から、海運業の栄えていたわが国においては、それが欧州のように遠くの島々を目指すものではないとはいえ、思いのほか、多くの人々が“海の男”として人々の暮らしを支えていた。無論、途中途中で細かい寄港を繰り返すため、諸外国の外洋艦隊などと比較すると、一回あたりの航海はさほど長いものではなかったが、結果としてこうした労働に従事する男たちは、一年の大半を洋上で過ごす者も少なくなかったという。しかし、それゆえ、どうしても“広義の女手”が不足しがちであった。
「そりゃあ大昔はこのあたりの港もかなりの賑わいだったという話でね。今じゃ見る影もないけどもさ(苦笑)」
かつて多くの船の寄港地として栄えた時期もあったという、日本海沿岸のとある地域に現在も住む元漁師・横山清三さん(仮名・81)は、当地が隆盛を極めた時代を、古い世代の人々から伝え聞いた数少ない生き証人の一人だ。
「古くは海賊みたいな素性の知れない人らがいた時代から、このあたりは港町として栄えていたという話でね。そのあと、江戸時代くらいから廻船の通り道になって。それはものすごい活気だったっていう話だね。けども時代が進んで日本も大きい国になって、遠いところまで船が行くようになってからは沈む一方。今じゃご覧の有様だよ(苦笑)」
横山さんがその幼少期に聞いたところによると、当地は倭寇と呼ばれる海賊たちが跋扈していた時代から港町として成立し、その後、江戸期に入ってからは廻船の寄港地として発展したという。無論、当時の賑わいは今ではその痕跡さえ確認することはできないが、最も栄えたという江戸晩期に差し掛かる頃には、自然発生的に“裏の色町”としての側面も持つようになっていたという。
「幕府の目が厳しいものだから、表立って郭の類をこさえることができなかったみたいでね。けども、“そういう需要”はあるものだから、ここいらの人らは女衆をかき集めるだけかき集めて、“女貸し”みたいなことをしてたっていう話だよ」
幕府によってその開設・運営が厳しく管理されていた遊廓とは違い、今で言うところのデリヘルのような状態で、“出張遊廓”ともいうべき裏稼業を行っていたという当地の人々。船に乗り込んだ女たちは船乗り相手に体を売り、稼ぐだけ稼いで、再び村に戻るという生活を繰り返していたという。
「ここで船に乗った女たちはね、海に出るとそれこそ1日中、船乗り相手に“商売”をするの。それで、次の港で降ろしてもらう。帰りは籠や徒歩になっちまうんだけども、なにせその頃にはしこたま金をたくわえてるもんだから、ホクホク顔で帰ってきたっていう話だよ。男たち? 腕っ節のいいのは帰り道の用心棒みたいに雇われたりっていうこともあったみたいだけど、大抵の男たちは嫁や娘が体を売った金で飲んだくれて暮らしていたそうだよ」
なお、こうした“海の裏風俗”とも言うべき商売に関する伝承は、当地に限ったことではなく、当時、多くの船が行き交っていた沿岸地域においては、全国的に見てもしばしば散見されるが、横山さんが伝え聞いたところによれば、当地に限って言うと、洋上で妊娠してしまった女性によって“父親不明”の子供たちが数多く生み出され、現在も、その子孫と思しき人々が当地には数多く生活しているという。やはりいつの時代も、表向きの史料には決して記されることのない、文化・風俗というものが、我々の思うよりもはるかに多く、存在しているものなのかもしれない。
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