【小5男児重体】近づいただけで失明の危険、噛まれたら全身出血も! 毒蛇「ヤマカガシ」の凶悪性を徹底解説!

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■毒の性質

【小5男児重体】近づいただけで失明の危険、噛まれたら全身出血も! 毒蛇「ヤマカガシ」の凶悪性を徹底解説!の画像3ヒキガエルを捕食するヤマカガシ「Wikipedia」より引用

 先ほど説明したようにヤマカガシの毒は2種類。奥歯にあるヤマカガシオリジナルの毒と、頸腺という10対前後の腺があり、そこでヒキガエルを食べて奪い取った毒を自分用に変化させて蓄えるという、とんでもない機能を持っています。実際に、イヌがヤマカガシに噛みついたあと死んだ例もあり、かなり強力な毒です。口に入ればもちろん危険で、触れたり目に入るだけで失明の危険性もある恐ろしい毒となってます。

 実際にほんの少し目に入った例では、数分で目を開けることが困難になり、3、4時間は霧視状態になり、眼科での手当がなければより悪化していたかも……というもので、少量でもかなり強力な毒です。数種類のステロイドと糖が合体したステロイド配糖体という分子の基本骨格を持つ六員環のブファジエノライドという毒を数種類持っているようです。これらはブフォトキシンと総称されて、ヒキガエルの毒として知られているもので、ヤマカガシはヒキガエルの毒が効かないヘビなのですが、さらにその毒を奪い取って利用するという非常に面白い生態を持っているわけです。

 そして肝心の奥歯のオリジナルの毒も非常に変わった毒です。詳しい成分は未だ不明なのですが、非常に強い血液凝固作用があり、血液の凝固に必要な血小板などが、毒によって消費されてしまい、女性の場合は生理といったものから、体内の普通に起こっている皮下や消化管での微少な出血が止まらず、毒が多いと全身から出血が始めるという恐るべき惨状になってしまい、抗毒素で治療しないと死に至ることもあります。

【小5男児重体】近づいただけで失明の危険、噛まれたら全身出血も! 毒蛇「ヤマカガシ」の凶悪性を徹底解説!の画像4画像は「Thinkstock」より引用

 抗毒素はあくまで毒を打ち消すだけで、当たり前ですが毒によって壊された組織は治してくれないので、抗毒素を注射したから安心! というものではなく、どんな毒でも、できるだけ早く処置が必要であるということです。

 というわけで、ヤマカガシは大人しい無害なヘビですが、調子に乗っていじると手痛い目にあうこともある毒蛇であるという認識で、出会っても刺激しないようにしましょう。

 あと忘れがちですが、日本の法律で毒蛇の飼育や捕獲は禁止されているので、興味に駆られて飼育してるとお縄を頂戴することになります。そういうところも注意しましょう。
(文=くられ)


●くられ

【小5男児重体】近づいただけで失明の危険、噛まれたら全身出血も! 毒蛇「ヤマカガシ」の凶悪性を徹底解説!の画像5

 添加物を駆使した食欲の失せるカラフルな料理やら、露悪的で馬鹿げた実験を紹介していく、「アリエナイ理科ノ実験室」のほか著書多数。無料のメールマガジンも配信している。漫画や小説、テレビドラマなどの科学監修も。近著はフィクションのための科学実現書「アリエナクナイ科学ノ教科書 ~空想設定を読み解く31講~」(ソシム)

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