我々は今ではなく80ミリ秒前を生きている
我々は今を生きていない、80ミリ秒前を生きていることが判明! 実験「フラッシュラグ効果」が証明、過去を改変する認知作用とは?

我々は“今”を生きていない。我々が今と感じる今は、実際の現在から遅れているという驚きの事実が明らかになった。
■フラッシュラグ効果
遅延は80ミリ秒(1000分の80秒)ほどで、「フラッシュラグ効果」と呼ばれる簡単な錯視実験で誰でも実感することができる。「フラッシュラグ効果」とは、“対象A”が左から右へ移動する過程で、ちょうど真ん中に達した時に中央にある“光点B”が光る、というもの。実際のところ、BはAが真上に来た瞬間に光るわけだが、刺激から知覚までの80ミリ秒の遅れにより、Aが真ん中より右の位置に来たときに、Bが光ったと誤認する、というのだ。僅か80ミリ秒とはいえ、意外と“ズレ”ていることに驚かれることだろう。


なぜこのような遅延が起こるのだろうか? 米スタンフォード大学の神経学者デイヴィッド・イーグルマン博士の説明を見てみよう。
「物体Xがあるとしましょう。それが動きながら光を発すると、その刺激は私の目の網膜を通って脳で処理されます。しかし、この時すでにXは光を発した位置から移動してしまっています。ですから、脳の視覚システムは物体が未来においてどう動くか予測し、当てる必要があるのです」(イーグルマン博士、米生物医学系研究所「Salk Institute」のニュースより引用)
現在知覚していると感じるものは脳が過去の情報から未来を予測したものに過ぎないというわけである。このプロセスは我々の日常生活において常に脳内で行われており、たとえば、サッカーの試合におけるオフサイドの誤審もフラッシュラグ効果のせいであるとも言われているそうだ。
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