秋田県の群発地震は「人工地震」だった!? 地下で謎の地殻変動、“すべての条件が整った”県内陸部をさらに巨大地震が襲う可能性

■シェールオイルの採掘は地震を誘発する!

 そう、ここからが本題だ。今回の群発地震に関して最も懸念されるのは、秋田県内で行われているシェールオイル採掘事業との関連にほかならない。県内には2カ所のシェールオイル油田が存在する。一つは、県西南部・由利本荘市の「鮎川油ガス田」で、2014年に国内初となる商業生産を始めている。もう一つは県西北部・男鹿市の「福米沢(ふくめざわ)油田」で、昨年12月より商業採掘が始まっている。

秋田県の群発地震は「人工地震」だった!? 地下で謎の地殻変動、すべての条件が整った県内陸部をさらに巨大地震が襲う可能性の画像3鮎川油ガス田における酸処理テストの様子 画像は「石油資源開発株式会社」より引用

 シェールオイルやシェールガスの採掘が地震の発生を導く、すなわち「人為的地震」(人工地震)を起こす可能性については以前より指摘されてきたことであり、アメリカ地質調査所(USGS)も認めるところだ。現在、世界でもっともこの問題が顕在化している地域が米国オクラホマ州だ。損害賠償を求めて、実際に事業者を相手取った民事訴訟まで起きている。

 では、秋田県内陸南部の群発地震は、本当にシェールオイル採掘の影響なのだろうか。 前述の秋田県内2カ所の油田では、異なる手法でシェールオイル採掘が行われているので、その両方の方式についてしっかり検討しなければならない。


■採掘手法には2つ、しかし真のリスクは未知数

 国内初となる商用採掘が始まった鮎川油ガス田では、「酸処理法」によるシェールオイルの採掘が行われている。これはオクラホマ州などで行われている方式とは異なり、頁岩(けつがん)と呼ばれる硬い岩盤層に含まれるシェールの原油を、酸処理(岩盤の隙間をふさいでいる石灰石などを塩酸で溶かすこと)によって採集するものだ。

秋田県の群発地震は「人工地震」だった!? 地下で謎の地殻変動、すべての条件が整った県内陸部をさらに巨大地震が襲う可能性の画像4福米沢油田でのタイトオイル開発フラクチャリング作業 画像は「石油資源開発株式会社」より引用

 もう一つの福米沢油田が採用する方式は、オクラホマ州と同じ「水圧破砕法(フラッキング)」だ。これは、地下の岩体に超高圧の水を注入して亀裂を生じさせてオイルを採集するもので、化学物質による地下水汚染、大量の水を使用することによる地域の水不足、そして排水の地下圧入による地震発生の危険などのリスクが問題視されている。

 そもそも秋田県でシェールオイルの採掘が開始されるにあたっては、近隣住民らから反対の声が上がっていた。その理由はもちろん、アメリカの前例があるからだ。同様の理由により米・ニューヨーク州やフランス、ドイツなど各国では、水圧破砕法によるシェールガスなどの採掘を禁止する法律さえ成立している。また、酸処理法については地震との関係が未知数な面もあるが、環境面に与えるリスクは水圧破砕法と同様に小さくないと思われる。

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