「1円ももらえない…」ブラック中のブラック、テレビ業界の制作会社がトンでもないことに

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 さまざまなジャンルのテレビ番組が昔も今もテレビ画面に流れ続けている。その大半の番組をテレビ局は自らの手ではなく、制作会社と呼ばれる下請け企業に請け負ってもらっているのは、すでに多くの人が知っているだろう。

 しかし、昔は潤沢な予算を制作会社に払っていたテレビ局も近年は厳しい経営状況のため、その予算は減少する一方だ。さらに、それに加えここ数年はブラック化とも呼べるような契約形態での番組制作の依頼も目立っていると聞きつけた。

「これまでの番組制作では、制作費が1000万円ならばその金額をテレビ局が制作会社に支払い、請け負った会社が責任をもって放送に耐えうるクオリティの番組を作っていました。今もこの形が主流ですが、その一方で『出来高制』の制作依頼も増えているんです」(番組制作会社プロデューサー)

 テレビ番組における出来高制とは不思議な話だが、どういうことなのか。

「たとえば、最近は空港や街なかなどで一般人に話を聞き、面白おかしくVTRを作る番組が多いですよね。このような番組はガチで撮影する以上、面白い相手に巡り合えるかどうかは運次第。ロケに出ても収穫ゼロということも多々あります。そのため、テレビ局は複数の制作会社に同時に声をかけてロケを行わせて、面白いVTRを撮れた会社にのみお金を払うんです」(同)

 たしかにこれは出来高制といえるだろう。だが、面白いVTRを撮れなかった制作会社はどうなるのか。

「1円ももらえません。撮影に行ったのが社内の人材であっても人件費はかかりますし、またカメラマンなどを雇えばその分の人件費もかかりますが、それらも全て自腹を切ることになります」(同)

 収入がないどころか、撮影をしたせいで赤字を抱えることになるらしい。とんでもないブラックな仕事といえるが、なぜそんな仕事を制作会社も引き受けてしまうのか。

「他の番組で放送局との付き合いがあって断れない場合や、そういう契約でも良いから仕事を得たいと考える制作会社が山ほどあるんです。そのため、今はこの条件のもと作られている番組が増えている印象がありますね。もちろん、どんな条件でも現場の人間は面白いものを撮ろうと努力しますし、テレビ局も経営が厳しいからこそ仕方ないんでしょうが……。本来ならばこういう話は制作会社側が断るべきですよ」(同)

 テレビ局が扱うニュースの中には各業界のブラック体質を糾弾するものも多い。だが、自社でも同じようなことをしているのだから他業種・他社のことを言えた立場ではない。いくら経営が厳しいとはいえ、このような体質は即刻、改めるべきだ。

文=吉沢ひかる

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