保毛尾田保毛男、上原多香子…自主規制は誰が判断するのか? TV関係者「曖昧だし、ボカされるし、現場は判断できぬ」

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保毛尾田保毛男、上原多香子…自主規制は誰が判断するのか? TV関係者「曖昧だし、ボカされるし、現場は判断できぬ」の画像1画像は、Thinkstockより

 少し前の話題になるが、フジテレビ系『ワイドナショー』の収録で上原多香子の不倫疑惑を取り扱ったものの、実際の放送ではすべてカットされていたという事態が、出演者の松本人志自身の発言によって明らかになった。

 同番組内で松本は番組サイドの対応に疑問を呈し、不信感をあらわにしていたが、これも最近よく聞く「自主規制」のひとつだといわれている。

 近年は規制される物事が増えているとされ、それが番組制作現場での足かせになっているともいわれる。しかし同時に「保毛尾田保毛男」問題のように、規制ないしコンプライアンスが順守されるべきものがそのまま放送されて炎上に至るケースもある。

 ではそもそもこれらの規制は誰が決め、どのように命令を下しているのか。現場のスタッフに話を聞いた。

「放送注意用語などはテレビ局が明確に線引しマニュアル化しています。ただ、それ以外の自主規制に関しては誰が決めているかは曖昧なケースが多いです」(テレビ番組制作会社プロデューサー)

 用語以外の自主規制に関しては命令権者が曖昧ということだが、それはどういうことなのか。

「おそらく制作局長や編成局長が番組プロデューサーに話し、それが番組スタッフに伝達されるという流れがあると思われます。ただ、局長たちが最終的な命令を下しているのか、それともさらに上層部の人間が発信者なのかは現場ではわかりません。『局の意向』という言葉でボカされるので常に曖昧なんです」(同)

「局の意向」という言葉でカモフラージュされつつも、ありとあらゆる規制が現場に持ち込まれ、それに対応しなければならないという。今回の『ワイドナショー』の件もこのパターンと推定されるが、じつは今回のようなケースは珍しいそうだ。

「『ワイドナショー』では出演者に『自主規制をします』と伝えられたようですが、これは珍しいケースです。“何かしら”を自主規制する場合、タレントはもちろん、大半のスタッフにも極秘のままにカットすることが多いんですよ。たとえば局のプロデューサーが編集室にやってきて、編集しているディレクターに命じて当該箇所をカットさせるなど、ひっそり“自主規制”されることが多いんです」(同)

 出演者はおろか大半のスタッフにも知らせないとは驚くばかりだが、自主規制はこうして実施されることが多いそうだ。

「このような形での指示ばかりなので、何がNGで何がOKという判断は現場ではつきません。今回の上原多香子の件も自主規制といわれていますが、その理由は誰も知りません。現場に命じている担当プロデューサーも知らないのかもしれませんね」(同)

 つまり、局長レベルの役員しか規制に至る経緯を知らず、現場は何もわからずに作業させられているという。

「しかし、一度でも規制されると、その後は理由が不明であっても同じ話題はタブー視され、二度とその件には触れなくなります。さらにその話がスタッフ間でどんどん大きくなり、その件に関連する事例までも勝手にタブー視されはじめ、結果として現場レベルでも自主規制がどんどん増えていくんです」(同)

 視聴者からのクレームで規制がかかるケースも多いようだが、こうして出所不明の命令のおかげでタブー視される物事が増え、番組制作上の制約が増えている傾向にあるようだ。

 どこかにメリットを得ている人間やデメリットを回避している人間がいるのだろうが、公共の電波などと言いつつも実態がこれでは信頼されないメディアに成り下がっていくだけではないのか。

文=吉沢ひかる

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