奇習! 赤ん坊の死体を櫻の樹の下に埋めて養分に…! 北関東の寒村で守り継がれる「拝領桜」の悲しすぎる真実

【日本奇習紀行シリーズ】 北関東

「桜の樹の下には屍体が埋まっている。これは信じていいことだ」――明治期の小説家・梶井基次郎作の短編小説『櫻の樹の下には』の有名な一節であるが、世の中には誠にもっておかしな風習が存在しているもので、この『櫻の樹の下には』のように、なんとも奇妙な代物を、桜の木の根元へと埋めていた人々がいる。


「うーん、これはね、私もあまりおおっぴらには言えないというか、それこそ、まだあのあたりに住んでいる人もいるわけだから、迷惑になるといかんしね。でも、今の人らからすれば、とても信じられないような話だと思うよ」


 村一番の桜の古木の根元に、長年に渡って埋め続けていた“あるもの”についてそう証言するのは、北関東のとある山間の寒村で生まれ育ったという佐藤善次郎さん(仮名・90)。佐藤さんの話によると、彼が生まれ育ったその地域では、現代の我々からすると、なんとも信じ難い代物を、その桜の根元へと埋め続ける習慣が存在していたという。


「赤ん坊をね、埋めるの。そう、桜の木の根元を掘ってね。それをずーっと昔から続けたわけ。だからあの木の根元を掘るとね、流産しちまった子だとか、ちゃんと生まれても育たずに早死にしちゃった赤ん坊だとかのね、骨なんかが、たーっくさん出てくると思うよ」

奇習! 赤ん坊の死体を櫻の樹の下に埋めて養分に…! 北関東の寒村で守り継がれる「拝領桜」の悲しすぎる真実の画像1画像は「Thinkstock」より引用

 いわゆる「自然葬」のブームが到来するよりも早く、人間の亡骸を木の根元に埋葬し続けてきたということ自体驚くべきことであるが、それが「赤ん坊限定」となるとなおさらのこと。しかもこうした奇妙な風習が続けられてきた背景には、当地に住む人々の、あまりに独特な考え方が大きく影響しているという。


「あの赤ん坊を埋めていた桜の木というのはね、大昔にあのあたりを支配していたお殿様が植えてくれたものらしくてね。その殿様がね、絶対に枯らしちゃいけないって念を押したらしいのよ。要はそれを鵜呑みにして、ずっと守り通してきたんだけれども、最初に桜を植えた頃にね、枯らさないにはどうしたらいいんだろう? っていう話になって、どこかの呪い師に訊いたら、赤ん坊の死体を埋め続けなさいと。だから代々そうしてきたっていう話だと聞いたね」


 呪者の語る世迷言を疑うことなく信じ、殿様から拝領した桜の木を残すためだけに、ある種の「養分」として、赤ん坊の遺体を埋め続けてきたという当地の人々。無論、現代では誰一人としてこうした奇習を続けている者などいやしないが、それでも当地の桜は、今でも毎年のように見事な花を咲かせているそうだ。

文=戸叶和男

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