JASRACの値上げ新路線にとんでもない話が浮上「本来ならできることを、やっていない」

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 JASRAC(日本音楽著作権協会)が、洋画の映画上映における音楽の使用料をアップする方向で見直すと報じられた。現在は1本あたり一律18万円を定額で受け取っているが、今後は興行収入に応じて1%から2%を音楽使用料として徴収する計画だという。

 少し前には音楽教室からも使用料を徴収すると発表して大きなバッシングを浴びたJASRACだが、次のターゲットにされた映画業界は騒然となっているらしい。

「たしかに今の映画の音楽使用料は安いかもしれません。しかし、いきなり興行収入の数パーセントを持っていかれたら立ちいかなくなる作品も多数あります。徴収額を引き上げたいのはわかりますが、まずは定額料金の値上げ、そして次の段階としてパーセンテージ性にしてくれればよかったのですが、いきなりですから騒然としていますよ」(映画配給会社関係者)

 映画業界にとっては頭の痛い問題となっているようだが、なぜJASRACはこのような行動に出たのか。

「おそらく自分たちの組織維持のためです。たとえばテレビやラジオは放送事業収入の数%を音楽使用料として払う包括契約になっていますが、放送業界も経営が厳しく売上高も落ちています。そのため、JASRACに入るお金も減ることになるわけです。それを穴埋めするためにほかの分野から徴収しようとしているといわれています。組織内には多数の役員もいますし、全国に支部もありますから、その組織形態を維持したいんでしょうね」(レコード会社関係者)

 ここ十数年のJASRACの徴収額は1100億円前後でほぼ横ばいとなっているが、この収入を今後もキープしたいというのが本音のようだ。音楽関係者の利益向上ということであれば納得もできるが、自分たちの組織維持のためならひどい話だ。

「これまでもあの手この手でなんとか収入を維持してきたものの、結局はもう打つ手がなく、新たな分野からお金を徴収したり、既存の契約を値上げしてでもキープしたいんだと思います。でも、組織のスリム化もしないで収入ばかり増やすなんていう思考は政治の世界と同じでひどい話ですよね」(同)

 たしかに歳出を削減する努力をせずに増税ばかりを考えている政治の世界とうりふたつだ。さらに、組織維持が目的であることを裏付けるこんな話も聞けた。

「映画の音楽使用料はこれまで映画配給会社がJASRACに払っていましたが、今後は映画館から直接徴収する計画のようです。音楽教室と同じく個別回収することで仕事を増やして多数の職員の雇用を維持したいんだと思います。本来ならオンラインですべて処理できるのに、それを避けているんです」(前・映画配給会社関係者)

 これが事実ならばとんでもない話だ。いったい誰のための組織なのだろうか。

文=吉沢ひかる

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