ヒツジとヒトのハイブリッド胚が誕生! “羊人間”から人間への「異種間臓器移植」が現実化へ

 移植用臓器の不足は世界中で深刻だが、臓器の供給源として期待されているのがブタやヒツジといった動物たちである。ブタとヒトの細胞を合体させたキメラ胚については2017年に成功が伝えられているが、今回はヒツジとヒトのキメラ胚が作成されたという。今月19日付けでサイエンスメディア「Science Alert」が報じた。

ヒツジとヒトのハイブリッド胚が誕生! 羊人間から人間への「異種間臓器移植」が現実化への画像1画像は「Science Alert」より引用

■ヒトとヒツジのキメラ胚

 このたびヒトとヒツジのキメラ胚を世界で初めて作成したと報じられているのは、米国スタンフォード大学の医師で細胞生物学者の中内啓光教授らのチームだ。中内氏はこの分野では第一人者と目されており、昨年も膵臓欠陥ラットの胚にマウスの多能性幹細胞を注入し、マウス由来の膵臓を持つラットを作り出すことに成功している。彼らの目標はブタやヒツジの体内にヒト由来の臓器を作り出すことにある。

 今回中内氏らのチームが作り出したのはヒツジの細胞1万個につきヒトの細胞が1個程度含まれるキメラ胚である。キメラ胚とは、異なった遺伝情報を持つ細胞が混じっている胚のことをいう。

 発表は今週米国テキサス州で行われた米国科学振興協会の年次総会で行われた。中内氏は本研究について「ヒトの細胞の寄与は非常に少なく、ヒトの脳や顔を持つようなものではありません」とメディアに語っている。このキメラ胚は発生から28日後に破壊されたが、今回の発表はこの分野に大きなインパクトを与えた。

ヒツジとヒトのハイブリッド胚が誕生! “羊人間”から人間への「異種間臓器移植」が現実化へのページです。などの最新ニュースは知的好奇心を刺激するニュースを配信するTOCANAで