奇習! 老人を素っ裸にして縛り上げ、雪上を引き回す! 北陸地方の残酷行事「おじい転がし」の怖い意味とは?

【日本奇習紀行シリーズ】 北陸地方

奇習! 老人を素っ裸にして縛り上げ、雪上を引き回す! 北陸地方の残酷行事「おじい転がし」の怖い意味とは?の画像1画像は「Thinkstock」より

 毎年、年が明ける厳しい冬の季節となると、山形県の尾花沢周辺では、地域の子どもたちが木製の地蔵に紐をつけて雪上を転がしながら近隣の各家をめぐる「地蔵転がし」という不思議な風習が受け継がれている。しかし、かつて北陸のとある地域では“とんでもないもの”を雪の上に転がす奇習が行われていたという。


「あのあたりじゃ、昔っからああいう風習があったそうだけれども、転がすものが転がすものだからね、恐ろしい話だよ」


 自身が生まれ育った地域に古くから存在していたという、“冬の奇習”についてそう眉をひそめつつ語りはじめたのは、現在は当地から遠く離れた大阪の地で暮らす山本清三さん(仮名・83)。山本さんの話によると、同地域では、山形県の「地蔵転がし」よろしく、凍てつくような冬の寒い日を狙って、お年寄りを引き回すという、なんとも恐ろしい風習が存在していたという。


「毎年正月の2日になるとね、その地域で米寿を迎える年寄りだけを集めてさ、雪の上を引き回すの。そう、小さなむしろの上に座らせてさ、太い縄を腰縄みたいに結わいつけて、それをみんなで引っ張って歩くっていう」

奇習! 老人を素っ裸にして縛り上げ、雪上を引き回す! 北陸地方の残酷行事「おじい転がし」の怖い意味とは?の画像2画像は「Thinkstock」より

 そもそも、そんな冬の寒い日に、あまり体力のない高齢者を外出させるというだけでもハイリスクな行為だが、ろくな防寒対策もせずに、腰縄ひとつで寒風吹きすさむ中で外を引き回されたのではたまったものではない。


「最初はね、まだいいんだ。むしろの上だから。けれども、腰縄を引くものだから、だいたいは途中ですっ転げて、そのまま雪道の上を引きづられる感じだね。だから、大抵の年寄り連中は、その“強行軍”が祟ってしまうのか、桜が咲く頃までには逝ってしまうんだよ」


 悲鳴を上げつつ、雪上を引きづられて歩くこと小一時間。たしかに、こうした行為を高齢者に行えば、それがもたらす結果は推して知るべしといったところ。無論、現代の我々の感覚からすれば、老人への虐待行為以外の何物でもない。


「まあ、建前上は米寿を祝いつつね、ご長寿健康祈願みたいな形にはなっていたけれども、それはあくまで口実でね。どう考えたって、“口減らし”のためでしかなかったと思うよ」


 多くの史料が示す通り、また、深沢七郎の小説『楢山節考』でも描かれていたように、かつて多くの寒村では、労働源としての役割を終えた高齢者を姥捨て山に捨てるといった“棄老”目的の行為が、常態化していたと聞く。そうした意味で言えば、今回ご紹介した当地におけるこの儀式、やはりこの手の“棄老”を目的とした習慣のひとつであると考えた方が良さそうだ。

文=戸叶和男

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