【相撲】時津風部屋「力士の集団リンチ殺人」と隠蔽 ― 親方が顔面踏み付け…日馬富士事件で蘇る悪夢

――日本で実際に起きたショッキングな事件、オカルト事件、B級事件、未解決事件など、前代未聞の【怪事件】をノンフィクションライターが紹介する…!

0309sumo-1.jpg画像は「Thinkstock」より引用

 今月9日、元横綱・日馬富士から暴行を受けた十両・貴ノ岩が大相撲春場所に出場することを、師匠の貴乃花親方が明らかにした。また13日、貴乃花親方が内閣府に告発状を提出していた問題で、梶山内閣府担当大臣は、告発状を受理したことを明らかにした。内閣府は今後、関係者から事情を聞くなど調査を進めるという。

 暴行事件を最初に聞いた時、多くの人が、2007年に時津風部屋で起きたリンチ殺人を思い出したのではないだろうか。当初、日馬富士が貴ノ岩をビール瓶で殴ったと報じられたが、白鵬がそれを否定した。時津風部屋の暴行事件で使われたのがビール瓶であったので、それを想起させるからあわてて否定したという説もあった。


■時津風部屋力士暴行死事件とは

tokitu0303.jpg画像は、時太山YouTubeより

 愛知県犬山市にある時津風部屋の宿舎で、17歳の時太山(ときたいざん)、本名・斎藤俊(たかし)さんが亡くなったのは、2007年6月26日のことだった。4月に入門し、5月の夏場所で初土俵を踏んだばかりであった。

 当初発表された死因は「急性心不全」。ぶつかり稽古の最中に体調不調を訴え、病院に運ばれたが死に至ったというもので、愛知県警犬山署は「事件性はない」としていた。

 当時の15代・時津風親方こと山本順一は、俊さんの死を実家に伝える際に、「荼毘に付してから実家に送りたい」と、愛知で火葬すると申し出た。しかし遺族はそれを断り、遺体はその日の夜11時、新潟の実家へと運ばれた。

tokitsu0313-2.jpg時津風親方「YouTube」より

遺体を見て、遺族たちは息を呑んだ。顔は腫れ耳は裂け、体中にアザと擦り傷があり、太ももにはタバコの火を押しつけた跡さえあった。

 ぶつかり稽古での死亡で、こんなにも変わり果てるはずはない。不審に思った遺族の要請により新潟大学医学部で承諾解剖が行われ、死因は「多発性外傷性ショック」であることが判明した。

0309sumo-2.jpg画像は「Thinkstock」より引用

愛知県警は司法解剖の必要はないとしたわけだが、この遺体の状態では、常識的に考えてもあり得ない判断であった。親方・山本順一の言い分を鵜呑みにしたもので、警察と角界の馴れ合いを指摘する声もあった。

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