殺された人間の“最期の記憶”を蘇らせる技術が登場へ! マウス実験で成功、カギは遺伝子活動(最新研究)

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殺された人間の最期の記憶を蘇らせる技術が登場へ! マウス実験で成功、カギは遺伝子活動(最新研究)の画像1画像は「Thinkstock」より引用

 殺人事件の被害者の脳をスキャンし、生前の記憶を蘇らせて犯人を捕らえる――。映画化もされた清水玲子の漫画「秘密─トップ・シークレット─」を思い出す方もいるだろう、この魅力的なアイデアが現実のものとなるかもしれない。イスラエルの科学者たちが死後のマウスの脳から、生前の記憶の一部を読み取ることに成功したというのだ。英「Daily Mail」や「Express」など、多くのマスメディアで報じられている。

■マウスの脳から生前の記憶を探る

 死体の脳を調べて生前の記憶を蘇らせる技術の基となる画期的な研究成果を上げたのは、イスラエル・ヘブライ大学の脳科学者アミ・シトリ氏のチームだ。彼らはマウスの脳で長期記憶が形成される分子メカニズムを調べており、脳の遺伝子の発現パターンを見ることで、そのマウスの生前の記憶を判別できたのだという。

殺された人間の最期の記憶を蘇らせる技術が登場へ! マウス実験で成功、カギは遺伝子活動(最新研究)の画像2画像は「eLIFE」より引用

 今年2月にシトリ氏らがオンラインジャーナル「eLIFE」に発表した論文によると、実験ではマウスにコカインや塩化リチウムの投与、足への電気ショックなどを与え、一時間後に安楽死させた。これは脳内で記憶を形成する活動が、一時間後にピークになるからだ。海馬や扁桃体など脳の記憶に関する7ヵ所を調べたところ、生前に与えた刺激に応じて遺伝子の発現パターンが変化していたという。そして、脳内の遺伝子発現パターンから生前に与えられた刺激を90%以上の確率で当てることも可能だったそうだ。

■人間への応用は

 この実験から、マウスの脳は異なる経験に対して異なる遺伝子発現を行っていることが判明した。そして、その遺伝子の発現パターンは個体が違っても共通していたのだ。英「Daily Mail」の今月11日付の記事によれば、記憶はその内容に応じたそれぞれ独特の微妙な遺伝子発現の違いによって脳内に刻まれているのだという。シトリ氏はさらに細かな経験に分けて分析することも可能ではないかと見ている。

殺された人間の最期の記憶を蘇らせる技術が登場へ! マウス実験で成功、カギは遺伝子活動(最新研究)の画像3画像は「Daily Mail」より引用

 シトリ氏は今後、生きた生物や人間でも研究を進めたいという。この方法で読み取れる記憶は、今のところ死ぬ直前のことだけということになる。もしこの先、死体からの記憶再生が実用化したとして、検死から得られる情報の方がはるかに多く有用なのは間違いないが、手がかりの少ない殺人事件の解明に一役買う可能性も否定できない。漫画「秘密」のように死者の記憶を頼りに捜査を行う、そんな時代が訪れるかもしれない。

参考:「Daily Mail」「Express」「eLIFE」ほか

TOCANA編集部

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