盲目の人がLSDを摂取したら何が見えるか? 70歳の全盲ミュージシャンが語った“ブッ飛び体験”とは?

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0419lsd-3.jpg画像は「Thinkstock」より引用

 研究者たちはブルーペンタゴン氏の経験と、「共感覚」と呼ばれる現象の共通性に触れている。共感覚とはある刺激に対して、通常の感覚だけでなく、異なる種類の感覚も覚える現象をいう。例えば、文字に色が付いたり、形に味を感じたりするという。これは脳の中でそれぞれの感覚を処理するネットワークの相互作用によるものではないかと考えられている。

 ブルーペンタゴン氏の経験も触覚と聴覚の共感覚といえる。LSDが共感覚を引き起こすことは以前より知られているが、多くは聴覚と視覚の共感覚だ。LSDが脳内でどのように働いているのかは不明な点が多いのだが、2016年に学術誌「PNAS」に掲載された論文によれば、LSDを摂取した人の脳内では視覚野が異常に活性化し、脳のあちこちで同期的な動きが観察されたそうだ。

 ブルーペンタゴン氏のように生まれつき盲目の人々では、聴覚や触覚といった視覚以外の感覚が発達することは良く知られている。触角と聴覚の共感覚という独特なLSD体験は、彼のそんな特異性に関連しているのだろう。LSDの効果の強さもさることながら、人間の脳の不思議さを感じさせる研究である。
(編集部)

参考:「Live Science」「Consciousness and Cognition」「PNAS」ほか

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