【閲覧注意】日本初・無修正カラー死体写真集出版へ!「過激表現、社会に問う挑戦」死体写真家・釣崎清隆対談インタビュー

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■死体写真は“いけないもの”ではない

――今回、カラーの死体写真集を出すにあたって、障害になるものはありますか?

「それがわかるのは、これからですね。こっちから先にお伺いを立てるのもおかしなことで、《いけないものである》ということをこちらが言ってはダメですよ。最後まで、《これは普通に出すものです》と。それでダメだったら、そこからまた手段を考えるしかないですね。多分、事前に手を回した方が問題になる確率が高くなる。出すのであれば、そのままストレートにいってみる方が、出せる確率が高くなるかと」

――釣崎さんの死体写真も、《反社会》であると思いますか?

「《反社会》のカテゴリーには入ってますけども、世界平和のためにやってますよ。ただ、過剰に社会を揺さぶるような過激な表現であることは間違いないんで。波風立てるなって言われるとね、なにも言えないですよね」

――釣崎さん自身は波風を立てたいんでしょうか?

「立てたいと思ってやってますよ。立ててなんぼだと思ってます。表現とはそういうものです」


■クラウドファンディング導入の経緯は?

――写真集『THE DEAD』が出せると決まった時、どのように思いましたか?

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「“中村さんはやってくれるだろう”としか思ってなかったんで。むしろ、“なんでもっと早くに連絡しなかったんだろう?”と思ったくらいです。なんでですかね……僕にとってはエアポケットみたいなものでした。以前、ある出版社で死体写真集が出ると決まりかけていたんですが、3.11の影響で流れてしまったことがあり、そのことはけっこうショックが大きかったですね。だから、今回はできるだけ理想に近い形でやっていきたいと思っています」

――《理想に近い形》のための、クラウドファンディング導入なんでしょうか?

「それもありますが、気持ちとしては、“《世紀のプロジェクト》なので、あなたも参加しましょう”と。野暮ったい言い方ですけれど、“《表現の自由》を守る戦いに参戦しませんか”、という世界です。“金額ではなくて心意気をください”という感じです」

――クラウドファンディング導入の経緯については?

「中村さんから、“クラウドファンディングはどうですか”、ときたのが発端です」

「今、何か表現をする時に、写真集というのは大変な時代じゃないですか。出版部数は少ない、でも印刷費はかかる、出したら間違いなく赤字というご時世。だから、《文化の活動として出す》という気持ちですね。でも、ウチもそこばっかりやっていると潰れてしまうんで。元々、第三者からお金を募ることには抵抗があったんですが、クラウドファンディングは、制作サイドは自由に作品を作る、出資する側は内容に口を出さずに応援するというピュアな関係じゃないですか。そう思うと、これはいいシステムだなと。世に問いたいものこそ、こういったシステムを利用した方がいいのかなと思いました」

――流通、販売に関しては問題がありそうですか?

「まだわかりませんが、まともに一般流通できない可能性がありますね。基本的には書店注文は受けられる形で、自分たちだけの営業になるかと。さっきの『SENTO』は、代官山蔦屋さんとかが凄くいい位置に置いてくださって、ほぼ完売なんですよ。不景気といっても、写真集を買いたい人もいるし、作りたい人もいる。そして、売りたい人もいるわけで、力になってくれる場所が何カ所あるかが課題です。買いたい人はどうしたって買いたいわけで、販売できる場所が何カ所かあればいいですよね。販売は時間のかかる作業だとは思います」

「今は、大手の書店で置いてもらっても売る気がなければ意味がないですよ。“そこの本屋で売ってるよ”とか、“買いたい人はこちらに”とかこちら側が案内を出して、ようやく店頭に出してくれたりね。でも、以前出版した私家版写真集の『HARDCORE WORKS』は通信販売だけでほとんど売れましたね。昔なんで、現金書留がバンバン届きました」

――今回『THE DEAD』の体裁は、どのような予定ですか?

「1000部を考えてますね。7000円くらいになるとは思ってますが。今回の『THE DEAD』は日本一の造本家、町口覚さんにやってもらうことが決まってますし、基本こちらは“表現”であることを押し出していきたいんです。あとは社会に問うしかないですね」

「この前『原子力戦争の犬たち』で自爆しましたけどね(笑)。今年は『THE DEAD』で問う。クラウドファンディングの〆切は2018年7月19日までです」

「同時進行で進めながら、8月に釣崎さんの写真展も行なう予定です。年末にも大きいのが決まってますが、まずはクラウドファンディングに協力してくださった皆さんに見せないといけないんで」

――釣崎さんは『THE DEAD』の出版で、何か問題が起きると思いますか?

「社会的には起きないですね、でも、猟奇的な犯罪が起きた時に犯人が持ってる、持っていたってことにされるとね。ああいうことをマスメディアはやるんでね。だから敵は内側にいると思ってますよ。元々先鋭的な文化っていうのは絶対的にスケープゴートとして社会に晒されるものだとは思ってますが」

――宮崎勤がビデオ『ギニーピッグ4』を所持していた際に、死体ビデオ市場が収束していった件などですね。

「そうですね、景気がいいと、社会にも余裕があるから過激な表現が許される部分はあると思います。今は、炎上するくらいが、表現としてはちょうどいいんじゃないかな」

「まぁ、基本的にウチは“何もない”とは思っていないんで(笑)。起こらなきゃおもしろくない部分もありますし」

もちろん『THE DEAD』は無修正でやりますが、決して死者を侮辱している写真集ではないです。3.11の写真も、死んだ親父の写真も載せます。これを、日本の出版社から出るということに、意義があると思います

 釣崎清隆氏が死体写真家として活動を始めてから、既に24年が経過している。この、《世界唯一の死体写真家》の写真集が、ようやく本国から発売されるとうことは、やっとその作品が試されるということである。恐らく、多くの市民感覚では《いけないこと》の範疇に追いやられ、現在は雑誌掲載もままならぬほどに出版業界からは追い出された形の死体写真。

 果たして、死体写真は、日本社会にとっての《タブー》であるのか、否か。この遅すぎるが、いまだ有意義な試みの結果を、楽しみに見守りたい。
(取材・文・写真=福田光睦/Modern Freaks Inc. 代表・Twitter@mitutika


【釣崎清隆写真集『THE DEAD』出版プロジェクト】

死体写真家・映像作家として、世界各地の犯罪現場や紛争地域を取材してきた釣崎清隆が、あらためて“死”をテーマに、国内での写真集刊行に挑戦するクラウドファンディング・プロジェクト。
【お申し込み】
「モーションギャラリープロジェクトページ」https://motion-gallery.net/projects/tsurisaki
【ファンディング期間】2018年4月3日00:00 ~ 2018年7月19日23:59
【写真集『DEAD』仕様】
A4判・192頁(予定)・カラー・上製本/1,000部限定
クラウドファンディングの特典のほか、写真展会場及び一部の店舗でのみ販売を予定しています。
【写真展】
刊行記念写真展 2018年7月末予定。会期と会場が決定次第、お知らせします。
写真展『THE DEAD』2018年12月14日(金)~26日(水)新宿眼科画廊


釣崎清隆(つりさき きよたか)
死体写真家として知られ、ヒトの死体を被写体にタイ、コロンビア、メキシコ、ロシア、パレスチナ等、世界各国の犯罪現場、紛争地域を取材し、これまでに撮影した死体は1,000体以上に及ぶ。写真集『DEATH:PHOTOGRAPHY 1994-2011』(Creation Books)、著書『死者の書』(三才ブックス)、DVD『ジャンクフィルム』など多数

中村保夫(なかむら・やすお)
1967年、神田神保町の製本屋に生を受ける。『築地魚河岸ブルース』(沼田学)『チカーノになった日本人』(KEI)『死なない限り問題はない』(早田英志)『原子力戦争の犬たち』(釣崎清隆)など数々の話題作・問題作を発表し続け、漫画家の根本敬氏が特殊顧問を務めることでも知られる反社会的社会派出版社「東京キララ社」代表。本職は編集者だが、映像作家、DJなど幅広く活躍中。‪@tokyo_kirara

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    コメント

    3:匿名 2018年5月29日 18:04 | 返信

    これ以上のものが、動画だったりでネットで見られる時代だからなぁ…。
    余り意味が無い気がする。

    2:匿名 2018年5月29日 17:40 | 返信

    自動車教習所でバンバン見せるべきだと思う

    1:匿名 2018年5月29日 16:29 | 返信

    ポッカキットで普通に見れるけど

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