30歳を過ぎると「新しい曲」を聞かなくなる理由が分析される! 年を取ると“同じ曲を繰り返し聞く”傾向も

 新譜を探すのを止め、同じ曲ばかりを聞くようなる――。筆者を含め、この傾向に心当たりのある30代以降の方は多いのではないだろうか。ストリーミングサービスを使い始めたものの、学生時代に好きだったバンドのプレイリストをひたすら流しているだけというのは、世界的にありがちなことだったのだ。

 なぜ年を取ると昔なじみの音楽ばかり聞いてしまうのか? 理由の一つは音楽が過去の記憶や感情を強く呼び起こす作用をもっているからかもしれない。古い研究であるが、1999年に学術誌「Memory & Cognition」に掲載された論文では、高齢者に青春時代の曲を聞かせると当時の思い出が強く蘇ることを実証している。

 また、今年2月の「New York Times」では1992年にリリースされたレディオヘッドの代表作「クリープ」について、興味深い分析を行っている。この曲は38歳の男性では164位の人気曲だが、20代以前の人々にとっては300位にも入らない。どうやら人は十代前半、特に13~14歳の頃に良く聞いていた曲を、その後もずっと聞き続けるらしい。クリープがヒットしたとき14歳前後だった人が、今でもこの曲を一番良く聞いているのだ。この傾向はクリープ以外の様々な年代のヒット曲でも確認できるという。

30歳を過ぎると「新しい曲」を聞かなくなる理由が分析される! 年を取ると同じ曲を繰り返し聞く傾向もの画像2画像は「The New York Times」より引用

 なぜそんなことが起きるのか? 一つは10代前半という成長過程にあり感受性の高い時期に強い感情と結びついた音楽からは、その後何年経っても同じような感情を味わえるからかもしれない。また、音楽の盛り上がる部分、例えば強烈な転調などを聞くと、脳はドーパミンを大量に放出するという。これを期待して、人は繰り返し同じ曲を聞くという説もある。

 当然だが、どれだけドーパミンを出してくれる曲でも、何度も聞けばそのうち飽きる。しかし、数年経ってその曲を忘れてしまった頃、もう一度その曲を聞くと、最初のときと同じような強烈な感動を味わえるのだという。これが若い頃聞いていた曲を、年を取ってから繰り返し聞く理由かもしれない。

 音楽というのは我々が漠然と考えている以上に、人々の心に強い影響を残すものらしい。

(編集部)

参考:「Business Insider」「The New York Times」ほか

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