時間は過去にも向かって流れていたことが判明! 未来が現在に影響を与える「逆因果」とは!?
楽しかったあの日に帰りたいというのは叶わぬ夢なのだが、最近の研究では時間が“巻き戻る”こともあるというから興味深い。

■未来から影響を受ける“逆因果”とは
何をしようがしまいが刻々と時は過ぎていく。ビデオ映像のように時間を巻き戻すことができれば便利この上ないが、驚くべきことに理論物理学の最先端の研究では時間が未来だけでなく過去にも向かうことが指摘されている。
量子論の不可解さを代表する現象に「量子もつれ」がある。量子もつれの状態にある2つの粒子はたとえ物理的に引き離したとしても同一の振る舞いを見せるのだ。例えばどちらか一方に与えた情報は瞬時にもう一方に伝わるのである。
もし2つの粒子が宇宙の端から端まで離れていた場合、この情報伝達は光速を超えていることになり、もはや一般的な物理学では説明することはできない。

だがもし時間が未来へと向かう一方通行でなかったならば、この複雑怪奇な量子もつれの現象を説明できる可能性があるという声も上がっている。
オーストラリア出身の哲学者、ヒュー・プライス氏は2012年に発表した研究で、時間が一方通行で流れるという制約から解放されれば量子論的現象を解明できることを示唆している。
「批評家は古典物理学では完全な時間対称性があるが“逆因果”はないと主張している。なぜ量子論の世界が違うというのでしょうか?」(ヒュー・プライス氏)
プライス氏の言及に登場する“逆因果(retrocausiality)”とは、時間を逆回しにした因果関係のことである。通常、今起こっている現象は過去に原因があると考えるが、逆因果とは文字通りこの逆で、今起こっている出来事は未来の現象の影響を受けているとする考え方である。つまり原因は過去にあるのではなく未来にもあるということだ。はたしてそんなことが起こり得るのか?
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